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外為マーケットコラム

ドルは対ユーロ中心に堅調ムード、米クリスマス商戦がカギ

 11月16日の週のドル・円は16日に1ドル=122円台前半に軟化する場面があったが、ドル買い意欲は強く、18日に123.70円台に上昇し、122.80円で20日の取引を終えた。米金利の年内引き上げ観測から23日は123円台前半に再上昇し、ドルは堅調ムードを維持している。テクニカルからは25日移動平均線(24日午前11時現在、122.01円)を10月29日以降、一度も割り込んでおらず、ドル高・円安基調を維持。

 ユーロ・ドルは軟調。18日に12月の米利上げの可能性が一段と高まったことから1ユーロ=1.0617ドルまで下落し、4月15日以来の安値をつけた。19日には13日以来の高値となる1.0763ドルまで反発。しかし金融緩和政策をとる欧州中央銀行(ECB)と金融引き締め策をとる米連邦準備制度理事会(FRB)との金融政策の違いからドル高、ユーロ安の流れは変わらず。23日に1.0500ドル台を試し、4月15日以来の安値を再更新。

【主要経済指標・イベントレビュー】
11月16日 
    NY連銀製造業景気指数(11月):−10.74 前月−11.36。事前予想はマイナス6.35
11月17日 
    独ZEW景況感指数(11月)は10.4に上昇、事前予想6.0。
    米消費者物価指数(10月):総合、コア指数とも前月比+0.2%(事前予想はとも+0.2%)。
    米鉱工業生産指数(10月):前月比−0.2%(事前予想は0.1%上昇)、設備稼働率は77.5%(事前予想77.5%)。
11月18日 
    米住宅着工件数(10月):前月比−11.0%の106万件、事前予想は116万件。
    FOMC議事録公表:メンバーが12月利上げは適切との意志伝達を望んだ
             段階的な緩和解除で大部分の当局者が合意
             予期せぬショックがなければ12月利上げ
             一部の高官は12月までに利上げ条件整う可能性低いと指摘
11月19日 
    米週間新規失業保険申請件数(14日まで):27万1,000件、前週27万6,000件、事前予想は27万件。
    フィラデルフィア地区連銀景況指数(11月):+1.9、前月は−4.5。事前予想は−0.5。

【11月24日からの週の注目ポイント】
11月24日 
    独第3四半期国内総生産(GDP)確報値  ☆
    独ifo景況感指数(11月)  ☆☆
    米第3四半期国内総生産(GDP)改定値  ☆☆☆
    米消費者信頼感指数(11月)  ☆☆
11月25日 
    日銀金融政策決定会合・議事要旨(10月30日分)  ☆☆☆
    米耐久財受注(10月)   ☆☆
    週間米新規失業保険申請件数  ☆☆
    米個人所得・支出(10月)  ☆☆
    米新築住宅販売件数(10月)  ☆☆☆
    米11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値  ☆
11月27日 
    独小売売上高指数(10月)  ☆
*重要度を3段階で表示

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=121円台後半〜124円台前半。26日は米国が感謝祭(サンクスギビングデー)で祝日となる。25日から市場を離れる米市場関係者も多く、いったん円を買い戻す動きや、ドルの利食い売りで121円台後半に下落の可能性があるが、下値は堅いと予想。ユーロ・ドルの下値模索が続くと、ドル高、円安に傾くシナリオが描かれよう。18日の高値123.75円、124円の節目が抵抗線だが、24日発表の米第3四半期のGDP改定値が強気の数字となると、月内に8月20日の高値124.15円近くまで上昇との見方が増える展開か。124円台半ばから125円を目指すのは12月に入ってからと予想。円絡みで要因は25日発表の日銀金融政策決定会合・議事要旨に注目。

【日経平均株価】
 先週の日経平均株価は続伸。16日に米株安やパリの同時多発テロの発生を受け、1万9,252.04円に下落し、今月6日以来の安値をつけたが、17日から反発し、19日には米株高から8月20日以来の高値となる1万9,959.06円まで上伸。20日の引け時点で25日移動平均線から約プラス4%乖離で買い過剰感が台頭しつつあるが、円の先安感から1万9,500円を支持線に堅調に推移か。

【米株】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は20日に17日現在の建玉明細を発表した。大口投機家はシカゴ円、ユーロとも売り越し幅幅を拡大した。シカゴダウ工業株平均ミニ株の大口投機家の買い越し幅は10日現在の2万1,049枚から1万3,124枚まで急減したが、18日以降は再度、買い越し幅を拡大したとみられる。投機家はクリスマス商戦、12月第1週に発表される米労働市場に関する経済指標を見極めながら、買い越し幅を調整か。クリスマス商戦が好調、労働市場が好調ならドル建て金融資産への投資を拡大と予想。

【大口投機家は株の買い越し幅を11日以降、縮小か=CME】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は毎週金曜日の午後に、その週の火曜日の建玉明細を発表するが、先週は11日がベテランズデー(退役軍人の日)で政府機関が閉鎖された影響で16日に発表される。大口投機家はニューヨークダウ、日系平均株価の買い越し幅を11日以降、縮小か。

2015年11月24日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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