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外為マーケットコラム

米雇用統計次第で124円〜125円台前半までドル高・円安進む可能性あり

 11月23日の週のドル・円は1ドル=122円台でこう着状態。26日が感謝祭(サンクスギビングデー)で祝日となったため、見送り姿勢をとる投資家が多く、狭いレンジでの取引となった。ただしユーロ・ドルが25日に1ドル=1.0565ドルまで下落し、4月14日以来の安値をつけ、ドルは対ユーロで堅調に推移。大局的なドル高の流れは継続した。

 ユーロ・ドルは続落。25日に12月3日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和観測の強まりから売り圧力が強まり、約7カ月ぶりの安値を更新する下げとなった。1.0500ドルが支持線になったが、反発力は弱く、1.0590ドルで27日の取引を終了した。

【主要経済指標・イベントレビュー】
11月19日 
    米週間新規失業保険申請件数(14日まで):27万1,000件、前週27万6,000件、事前予想は27万件。
    フィラデルフィア地区連銀景況指数(11月):+1.9、前月は−4.5。事前予想は−0.5。
11月23日 
    ユーロ圏総合PMI速報値(11月):54.4に上昇、2011年来の高水準
    米中古住宅販売件数(10月):前月比−3.4%の536万件(事前予想530万件)
11月24日
    独ifo企業景況感指数(11月):109.0に上昇、事前予想108.2
    米GDP改定値(第3四半期):前期比+2.1%
    (速報値の+1.5%から上方修正、事前予想+2.1%)
11月25日 
    米耐久財受注(10月):総合は前月比+3.0%(事前予想は同+1.7%)
    米週間新規失業保険申請件数(21日まで):26万件(事前予想27万件)
    米住宅価格指数(9月):前月比+0.8%(事前予想+0.4%)
    米新築住宅販売件数(10月):前月比+10.7%の49万5,000件(予想50万件)
    米ミシガン大消費者信頼感指数(11月、確報値):91.3(事前予想93.1)
11月27日 
    11月のユーロ圏景況感指数:106.1と前月比変わらず、(事前予想105.9)

【11月30日からの週の注目ポイント】
11月30日 
    独消費者物価指数(11月)  ☆
    米シカゴ購買部協会景気指数(11月)  ☆☆
12月1日 
    中国製造業購買担当景気指数(11月)  ☆☆
    中国財新製造業購買担当景気指数(11月)  ☆☆
    独雇用統計(11月)  ☆☆
    ユーロ圏雇用統計(10月)  ☆☆
    米ISM製造業景況指数(11月)  ☆☆
12月2日 
    ユーロ圏生産者物価指数(10月)  ☆☆
    米ADP雇用統計(11月)  ☆☆
    米地区連銀経済報告(ベージュブック)  ☆☆
12月3日 
    ユーロ圏小売売上高指数(10月)  ☆
    欧州中央銀行(ECB)理事会(政策金利発表)  ☆☆☆
    ドラギ総裁記者会見  ☆☆☆
    イエレンFRB議長、上下両院合同経済委員会で議会証言  ☆☆☆
    米新規失業保険申請件数  ☆☆
    米ISM非製造業景況指数(11月)  ☆
12月4日 
    独製造業受注指数(10月)  ☆
    米雇用統計(11月)  ☆☆☆
*重要度を3段階で表示

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=121円台後半〜125円台前半。米国とユーロ圏の金融政策の違いからドル高、ユーロ安の進みやすい環境に変わりない。12月3日に開催されるECB理事会で追加金融緩和が発表され、同日にイエレンFRB議長は議会証言で12月15、16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ実施の可能性が高いことを示唆する発言を行うとみられる。ドル高、ユーロ安につられ、ドル高、円安に動きやすい。122円台でこう着状態となった後だけに放れた方向に動きやすく、米雇用統計が強気となれば124円台から125円台前半までドル高、円安が進行する可能性あり。

【日経平均株価】
 先週の日経平均株価は約3カ月ぶりの高値圏で堅調に推移。2万円の節目が抵抗線になったが、直近の高値を試す動きとなった。円の先安感が強く、日経平均株価の押し上げの一因となった。上海株が27日に急落。今週は12月1日に中国の複数の経済指標の発表があり、上海株の動向に注意したい場面。週半ばから米労働市場に関する統計が続くが、強気の数字が出て円安に傾くと、日経平均株価には追い風となりそうだ。2万円台を回復し、2万33.29円超えとなると、8月21日に空けたチャート上のギャップ(窓)を上に埋めることになり、上昇に弾みがつく可能性がある。中国経済に悲観的な見方が増えると、高値修正局面となる可能性はあるが、1万9,500円を支持線に下値堅い展開か。

【米株】
 米株式市場は上値重く推移も高値圏で横ばい商状。26日が感謝祭で休場となり、見送り気分が強く、方向性を欠く展開。20日の高値1万7,914.34ドル、1万8,000ドルが抵抗線。4日に米労働省から発表される雇用統計がカギだが、感謝祭明けから始まったクリスマス商戦が好調を維持すると、消費関連中心に買われ、1万8,000ドル乗せ期待が高まろう。

【NYダウが大台乗せならドル金融資産買いの動き加速か=CME】
 米商品先物取引委員会(CFTC)から毎週金曜日に発表される商品、金融先物市場の建玉明細は26日が祝日となった関係で30日に発表される。投機家がドル建て金融資産を買う動きが継続しているとみられる。米国のクリスマス商戦の好調が裏付けられ、ニューヨークダウが1万8,000ドル台に乗せると、ドル資産買いの動きはさらに加速か。

2015年11月30日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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