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外為マーケットコラム

米小売売上高、クリスマス商戦次第で125円台までドル高・円安進行

 11月30日、および12月第1週のドル・円は1ドル=123円台に上昇し、堅調に推移。米労働市場に関する経済指標が強気の数字となり、米景気に楽観ムードが強まったことでドル・円は買いが先行。ただ15、16日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で米利上げの実施は織り込み済みで、123円台半ばで頭打ちとなった。ユーロ・ドルが3日に急反騰したことがドル・円の圧迫要因になった。

 ユーロ・ドルは急反発。3日に開催された欧州中央銀行理事会(ECB)で政策金利が据え置かれたことや、債権購入プログラムの期間が2017年3月まで6カ月延長も月額の資産購入額が600億ユーロに据え置かれたため、買い戻しが殺到し、1ユーロ=1.1000ドルの節目に接近する反発となり、約1カ月ぶりの高値をつける急騰となった。

【主要経済指標・イベントレビュー】
11月30日 
    シカゴ地区購買部協会の同地区景気指数(11月)は48.7(事前予想54.04)
12月1日 
    米ISM製造業景況指数(11月):48.6(事前予想50.5)
    独失業率は6.3%(11月)と東西ドイツ統一後の最低(事前予想6.4%)
    ユーロ圏失業率(10月)は10.7%に低下(事前予想10.8%)
12月2日 
    米ADP雇用統計(11月):21万7,000人増加(事前予想19万人増)
12月3日 
    ECB理事会:政策金利を0.05%に据え置く、預金金利を0.30%に引き下げ
    ドラギ総裁、ECBは資産購入策を少なくとも2017年3月まで延長
    資産購入の対象拡大−地方債を含む
    インフレ見通しは2016年が1%、2017年は1.6%
    米週間新規失業保険申請件数:26万9,000件(事前予想26万9,000人)
    米ISM非製造業景況指数(11月):55.9(事前予想58.0)
    米製造業受注指数(10月):前月比+1.5%(事前予想+1.4%)
    イエレンFRB議長、突然の引き締めは景気後退リスクになりかねない
    世界経済の成長格差、ドル相場を押し上げ
12月4日 
    米雇用統計(11月)非農業部門雇用者数は21万1,000人増(事前予想は20万人増)
    失業率は5.0%、平均時給は前月比+0.2%

【12月7日からの週の注目ポイント】
12月7日 
    独鉱工業生産指数(10月)  ☆
12月8日 
    日本国内総生産(GDP・第2四半期)2次速報  ☆☆
    中国貿易収支(11月)  ☆☆
    ユーロ圏域内総生産(GDP・第3四半期)改定値  ☆☆
12月9日 
    日本機械受注高(10月)  ☆
    中国消費者物価指数、中国生産者物価指数(11月)  ☆
    独貿易収支、経常収支(10月)  ☆
12月10日 
    週間米新規失業保険申請件数  ☆
12月11日 
    米小売売上高(11月)  ☆☆☆
    米月ミシガン大学消費者信頼感指数速報(12月)  ☆☆
12月12日 
    中国小売売上高、鉱工業生産指数(11月)  ☆☆
*重要度を3段階で表示

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=122円〜125円台前半での取引を予想。ユーロ・ドルの反発が一服となると、ドル高ムードが強まり、ドル・円も上昇しやすくなると予想。11日に11月の米小売売上高の発表があるが、米クリスマス商戦の動向がカギ。米個人消費の好調さが示され、NYダウが1万8,000ドル台に上昇すると、ドル買い意欲が刺激され、124円台から125円の節目を意識する展開か。日本企業のM&Aに絡んで、ドル買い需要は高く、122円台ではドルの押し目買い意欲は強いとみる。テクニカル要因からは11月18日につけた高値123.75円が抵抗線。支持線は25日移動平均線が通る122.65円水準、11月22日につけた安値122.22円。

【日経平均株価】
 先週の日経平均株価は1日に2万円台を回復し、8月20日以来の高値をつけたが、4日にNYダウの急落から400円以上の急落となり、一時1万9,500円割れとなり波乱の展開。4日に10月15日以来、約1カ月半ぶりに25日移動平均線割れとなり、調整ムードが強まることが懸念された。7日に急反発は反発しているが、2万円超えから一段高となるには材料不足か。

【米株】
 米株式市場は2日までNYダウは1万7,700ドルを支持線に高値圏で推移したが、3日に急落となり、1万7,500ドル割れ。4日に1万7,800ドル台を回復する急反騰となり、ほぼこの日の高値引け。クリスマス前に1万8,000ドル台回復期待が持てる相場。原油安に伴う資源株の下落や中国の景気減速、テロ不安による消費の落ち込みが懸念材料。

【投機家はユーロを買い戻し一巡後、再度売り仕掛けか=CME】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は4日に今月1日現在の建玉明細を発表した。ユーロ・ドル市場で大口投機家の売り越し幅の拡大が示された。12日1日現在のシカゴ・ユーロの売り越し幅は18万2,845枚まで拡大。10月27日に売り越し幅が10万枚を超えて以来、6週連続の増加となり、売り過剰感が台頭。3日は投機家の買い戻しが先行したことがユーロ・ドルの急反騰につながった。大口投機家は円売り越し、円建て日経平均株価の買い越しは継続。シカゴ・ユーロは買い戻し一巡後、再度売り優勢か。

2015年12月07日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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