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外為マーケットコラム

米国の景気判断や来年の金融政策に対しての見解に注目

 12月第2週のドル・円は株安を背景にリスク回避の動きが続き、11日には1ドル=120.50円台まで下落となり、11月3日以来の安値をつけた。ドルは対ユーロでも小幅に下落し、これまでのドル高ムードが急速に修正された。ニューヨークダウが11月16日以来の安値となる1万7,200ドル台に下落したのと歩調を合わせる格好となった。ニューヨークダウは原油安から資源株の下落が下げの一因となった。

 ユーロ・ドルは続伸。7日に反落したが、9日に米株安からユーロ高、ドル安となり、1ユーロ=1.1000ドルの節目を突破し、11月3日以来の高値をつけた。1.1000ドル台は維持できなかったが、1.0990ドル台で引け、堅調ムード。ユーロ経済に対しては楽観視できない状態であるが、ユーロの買い戻しに支援された。

【主要経済指標・イベントレビュー】
12月7日 
    独鉱工業生産指数(10月):前月比0.2%上昇(事前予想0.8%上昇)
12月8日 
    ユーロ圏GDP改定値(第3四半期):前期比0.3%増、速報と変わらず
12月9日 
    独輸出(10月):前月比1.2%減(事前予想0.6%減)
12月10日 
    米週間新規失業保険申請件数(5日まで):28万2,000件(事前予想27万人)
12月11日 
    米小売売上高(11月):総合は前月比+0.2%、自動車除くは前月比+0.4%(事前予想はともに+0.3%)

【12月14日からの週の注目ポイント】
12月14日 
    ユーロ圏鉱工業生産指数(10月)  ☆☆
12月15日 
    独ZEW景況感指数(12月)  ☆☆
    米NY連銀製造業景気指数(12月)  ☆☆
    米消費者物価指数(11月)  ☆
12月16日 
    ユーロ圏消費者物価指数(11月)  ☆
    米住宅着工・許可件数(11月)  ☆☆
    米鉱工業生産・設備稼働率(11月)  ☆☆
    米連邦公開市場委員会(FOMC、15〜16日)政策金利発表  ☆☆☆
    イエレン議長記者会見  ☆☆☆
12月17日 
    独ifo景況感指数(12月)  ☆☆
    米フィラデルフィア連銀景況指数(12月)  ☆☆
    米新規失業保険申請件数  ☆☆
    米景気先行指数(11月)  ☆☆
12月18日 
    日銀金融政策決定会合(17〜18日)・金融政策発表  ☆☆☆
*重要度を3段階で表示

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=119円台後半〜122円台後半での取引を予想。15、16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。米利上げが決定的だが、市場はかなり織り込み済み。米国の景気判断や来年の米国の金融政策に対して、どのような見解が示されるかが注目される。米クリスマス商戦や、原油相場の動向を受け、ニューヨークダウが持ち直すことができるかがカギを握ろう。円サイドからは17、18日に開催される日銀の金融政策会合の結果に注目。
 テクニカル要因からは122円の節目、25日移動平均線が通る122.75円水準が抵抗線。支持線は120円の節目、10月20日の安値119.37円、10月15日の安値118.03円。

【日経平均株価】
 先週の日経平均株価は10日と11日に1万9,000円の節目に接近する急落となった。欧米の株価の下落、円高の進行が急落の背景。9月30日に1万6,901.49円まで下落した後、約2カ月にわたり上昇基調を描いてきたが、調整局面入り。14日に1万9,000円割れとなり、11月2日の安値1万8,641.22円を割り込んだ。
 米FOMC終了後の円相場とニューヨークダウの動向がカギを握ろう。外国人投資家がクリスマス休暇前で売買を手控えることが予想され、反発力は限定的か。当面は1万8,500円の節目を維持できるかに注目。

【米株】
 米株式市場は大幅続落。11日に1万7,230.50ドルまで下落し、11月16日以来の安値に沈んだ。11日に発表された11月の米小売売上高(自動車は除く)が7月以来の大幅な伸びとなったが、反応は鈍く、原油安を背景に下値を模索の展開。11月16日の安値1万7,210.43ドルを維持できるかが当面の注目要因。FOMCの声明文、イエレン議長の記者会見に対する反応に注目。米クリスマス商戦の前半の売り上げ動向も注目材料。

【投機家は株の買い越し幅を縮小=CME】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は11日に今月8日現在の建玉明細を発表した。大口投機家は、シカゴ・ダウ工業株平均ミニ、シカゴ円建日経平均とも買い越し幅を縮小した。9日以降、買い越し幅縮小の動きをさらに加速させたとみられる。シカゴ・円の売り越し幅の減少傾向は継続。クリスマス休暇接近で手じまい売買が中心になりやすく、ダウ工業株ミニ、円建て日経平均の手じまい売り、シカゴ円、ユーロ・ドルの買い戻しが進みやすい。

2015年12月14日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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