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外為マーケットコラム

米労働市場に関する経済指標が強気なら1ドル=121円台に上昇

 昨年12月最終週のドル・円は1ドル=120円台前半から半ばで小動きとなり、120.20円水準で年越しとなった。昨年は6月に125円台後半までドル高、円安が進んだが、年末終値は2014年の年末終値(119.67円)と同水準で取引を終えた。ユーロ・ドルが1ユーロ=1.0850ドル台に反発したが、ドル・円は日本が年末年始の休暇入りしたこともあり、動意に乏しく、方向性を欠く展開となった。

 ニューヨークダウは12月31日に1万7,500ドルの節目を割り込んで、2015年の取引を終えた。2015年のニューヨークダウは1万7,823.07ドルで取引を開始し、5月に1万8,351.66ドルまで上昇したが、年後半は不安定な値動きとなり、年初より値下がりして取引を終えた。

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=119円台前半〜122円台前半。前回と同レンジの取引予想。6日から昨年12月の米ADP雇用統計の発表を皮切りに米労働市場に関する米経済統計の発表が続く。8日に米労働省から発表される昨年12月の米雇用統計が最も注目される。米労働省発表の米雇用統計中心に米労働市場に関する経済指標が強気の数字になると、ドル買いが優勢となり、121円台に上昇か。年末に軟化したニューヨークダウが急速に持ち直す動きとなれば、122円の節目を試すシナリオも描ける。6日に公開される昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録の公表後の反応にも注目したい。4日の日本時間の午前中に財新から発表された昨年12月財新中国製造業購買担当景気指数(PMI)が48.2となり、大方の事前予想48.9、11月の48.6も下回ったため、その後、円高、日本株安となり、1ドル=119円台後半まで円高、ドル安が進んだが、119円が支持線として意識される展開か。ただニューヨークダウが大幅続落となると、予想以上にドル売りが進むリスクはある。
 抵抗線は昨年12月24日の高値120.99円、同月21日の高値121.50円、25日移動平均線(4日の午前11時現在、121.44円)、支持線は120円の節目、10月22日の安値119.58円、119円の節目。

【主要経済指標・イベントレビュー】
12月29日 
    米消費者信頼感指数(12月:米カンファレンスボード発表):96.5(事前予想93.5)
12月30日 
    米中古住宅販売仮契約指数(11月):前月比−0.9%(事前予想+0.7%)
    IMF専務理事、2016年の経済成長は期待外れで、まだら模様予想。
    中国と米金融当局が2016年に最大の波紋招く可能性と発言
12月31日 
    米週間新規失業保険申請件数(12月26日まで):28万7,000件(事前予想28万件)
    シカゴ購買部協会景気指数(12月):42.9(事前予想50)

【1月4日からの週の注目ポイント】
1月4日 
    米ISM製造業景況指数(昨年12月)  ☆☆
1月5日 
    独雇用統計(昨年12月)  ☆
1月6日 
    米ADP雇用統計(昨年12月)  ☆☆
    米ISM非製造業景況指数(昨年12月)  ☆☆
    FOMC議事録(12月15・16日分)  ☆☆☆
1月7日 
    独製造業受注指数(昨年11月)  ☆
    ユーロ圏雇用統計(昨年11月)  ☆☆
    米新規失業保険申請件数  ☆☆
1月8日 
    独鉱工業生産指数(昨年11月)  ☆☆
    米雇用統計(昨年12月)  ☆☆☆
*重要度を3段階で表示

【日経平均株価】
 昨年12月の最終週の日経平均株価は1万8,700円を支持線に下値堅く推移した後、大納会の30日に1万9,000円台を回復。2015年は1万7,325.68円で取引を開始した後、6月まで上昇基調が続き、6月24日には1996年12月以来、18年半ぶりの高値となる2万952.71円をつけた。8月後半から中国経済への不安などから急落し、9月29日には1万6,901.49円まで下落し、1月16日以来の安値をつける波乱の展開となったが、年後半は持ち直し、12月1日には2万円台を一時回復し、年初に比べ2,000円近い上昇で大納会を終えた。

【米株】
 米株式市場はニューヨークダウが12月29日に原油相場の上昇から12月17日以来の高値となる1万7,750.02ドルに上昇したが、30、31日は原油安や弱気の米経済指標から売り先行となり、31日には1万7,421.16ドルに下落し、12月22日以来の安値をつけた。1万7,425.03ドルで2015年の取引を終え、前年比で7年ぶりの下落となった。S&P500も4年ぶりに前年末比でマイナスとなった。

【大口投機家は円の売り越し幅を拡大も売り過剰感ない=CME】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は昨年12月28日に同月22日現在の建玉明細を発表した。大口投機家はシカゴ・円、ユーロ・ドルとも売り越し幅を拡大した。大口投機家は12月22日現在、シカゴ円を3万367万売り越しとなり、12月15日現在の2万6,580枚売り越しから3,787枚売り越し幅を増加した。12月8日時点で6万8,050枚の売り越しだっただけに、売り過剰感はない。CFTCは4日に昨年12月29日現在の建玉明細の発表する予定。

2016年01月04日

(インベステック/森 成俊)

株式会社インベステック 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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