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外為マーケットコラム

米雇用統計中心に米経済指標に注目

 2月第4週のドル・円は24日に世界経済に対しての成長リスクや1月の米新築住宅販売件数が低迷したことなどから1ドル=111.03円まで下落し、2月11日の安値110.96円に接近した。しかし原油高から米株式市場が反発したことを受け、111円台後半に戻して引けた。25日は1月の米耐久財受注高が予想以上に強い数字となったことから113円を試すまで上昇し、112.90円台で引けた。26日は昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)改定値が事前予想を上回ったことや、1月の米個人所得、支出が予想以上の伸びを示したことを好感し、113.90円台まで上昇した。

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは1ドル=112円〜116円。25日から強気の米経済指標の発表が相次いだが、3月4日に米労働省から発表される2月の米雇用統計を中心とした米経済指標が注目要因。26、27日に上海で開催された20カ国・地域(G20)財務相、中央銀行総裁会議で世界経済の減速を阻止するために「すべての政策手段を用いる」との共同声明が発表されたことで投資家心理に安心感が広がったこともリスクオン(容認)となり、ドルに買い安心感はある。
 3月4日に米労働省から発表される2月の米雇用統計が最大の注目材料。29日時点での事前予想は非農業部門の就業者数が前月比19万3,000人増と1月の同15万1,000人増から大幅に増加予想。事前予想を大幅に上回る数字が出ると米再利上げ観測が再燃し、ドル高が進みやすくなる。米経済指標以外には原油相場の動向や中国の経済指標も注目要因。1日の米大統領選予備選(スーパーチューズデー)や5日開幕の中国、全国人民代表大会(全人代)にも関心が集まりそうだ。
 抵抗線は114円の節目、2月16日の高値114.87円、115円の節目、支持線は10日間移動平均線が通る113.15円、2月25日の安値111.85円、同月11日の安値110.99円。

【主要経済指標・イベントレビュー】
2月22日
    ユーロ圏総合PMI速報値(2月):52.7、約1年ぶりの低水準
2月23日
    米消費者信頼感指数(2月):92.2、昨年7月以来の低水準、事前予想97.2
    米中古住宅販売件数(1月):前年比+0.4%の547万件、事前予想533万件
    昨年10−12月期・独GDP改定値:前期比0.3%増、速報と変わらず
    独ifo企業景況感指数(2月):105.7、3カ月連続の低下
2月24日
    米MBA週間住宅ローン申請指数(19日まで):前週比−4.3%
    米新築住宅販売件数(1月):前月比−9.2%の49万4,000件、事前予想52万件
2月25日
    米週間新規失業保険申請件数(20日まで):27万2,000件、事前予想27万件
    米耐久財受注(1月、速報値):総合は前月比+4.6%、事前予想+2.9%
2月26日
    昨年第4四半期・米GDP改定値:前期比+1.0%、事前予想+0.4%
    米個人所得・支出(1月):所得は前月比+0.5%、事前予想+0.4%
                 支出は前月比+0.5%、事前予想+0.3%
    米ミシガン大消費者信頼感指数(2月、速報値):91.7、事前予想91.0

【2月29日からの週の注目ポイント】
2月29日 
    ユーロ圏消費者物価指数(2月)               ☆
    米シカゴ購買部協会景気指数(2月)            ☆☆
3月1日 
    日本の国内雇用統計(1月)                ☆☆
    中国製造業購買担当景気指数(中国物流購買連合会・2月) ☆☆☆
    中国製造業購買担当景気指数(財新・2月)        ☆☆☆
    独雇用統計(2月)                    ☆☆
    ユーロ圏雇用統計(1月)                 ☆☆
    米ISM製造業景況指数(2月)               ☆☆☆
3月2日 
    ユーロ圏小売売上高指数(1月)                ☆
    米新規失業保険申請件数                   ☆☆
    米ISM非製造業景況指数(2月)               ☆☆
3月3日 
    ユーロ圏小売売上高指数(1月)                ☆
    米新規失業保険申請件数                   ☆☆
    米ISM非製造業景況指数(2月)               ☆☆
3月4日 
    米雇用統計(2月)                    ☆☆☆
*重要度を3段階で表示

【日経平均株価】
 2月第4週の日経平均株価は続伸。24日に1万5,753.77円まで下落したが、17日の安値1万5,632.12円が支持線となり。25日から反発。26日に2月9日以来の高値となる1万6,472.50円まで続伸となった。高値を離れたが、終値で1万6,100円台を維持して引けた。25日移動平均線が通る1万6,500円が抵抗線、支持線は1万6,000円。レンジを放れた方向に動くと予想。週後半の値動きに要注意。

【米株】
 米株式市場は続伸。24日に1万6,165.86ドルまで下落し、2月16日以来の安値をつけたが、原油高を背景に反発。25、26日は米経済指標が事前予想を上回ったことを好感し、買いが先行となり、26日には1月7日以来の高値となる1万6,795.98ドルまで上昇した。いったん修正安の可能性も週前半、1万6,500ドル割れで買い拾われ下値の堅さが確認されれば週後半に1万7,000ドル目指す期待が持てる。米雇用統計がカギ。

【大口投機家は円買い姿勢を継続か】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は26日に今月23日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円市場で大口投機家は2月16日現在の4万7,901枚の買い越しから5万2,734枚の買い越しに増加。ただし24日以降は円売りが増加しているとみられ、26日現在、円の買い越し幅は4万8,000枚前後まで縮小か。115円の節目を試すとさらに円売りが増加か。


【マンハッタンとクィーンズの間に流れるイーストリバー】

2016年02月29日

(みんかぶ/森 成俊)

株式会社みんかぶ 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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