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外為マーケットコラム

米個人消費に絡む経済指標が弱気なら再度ドル安進行も

 5月2日の週のドル・円相場は小反発。3日に1ドル=105.51円までドル安、円高が進んだが、その日のうちに106円台半ばを回復し、5日には107.49円まで反発した。6日は4月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が事前予想を大幅に下回り、利上げの時期が遅れるとの見方がドル売り材料となったが、107円台を維持して、取引を終えた。ドルは対ユーロでも3日から反発し、ドル安ムードは一服となった。

【ドル・円の予想レンジ】
 今週の予想レンジは、1ドル=105〜108円台半ば。2014年10月の安値105.18円が当面の安値のメド。3日に105.51円まで下落した後、107円台半ばまで反落し、当面の安値を確認した格好だが、米雇用情勢が予想以上に鈍化しており、6月に利上げが実施されるかは不透明。4月の個人消費に関する米経済指標が弱気、または株安が進むと再度、ドル安となり、1ドル=105円台までドル安、円高が進む可能性あり。
 テクニカル指標から抵抗線は4月29日の高値108.20円、25日移動平均線が通る108.78円。支持線は6日の安値106.42円、105.50円、105.18円。

【主要経済指標・イベントレビュー】
5月2日
    米ISM製造業景況指数(4月):50.8(事前予想51.4)
    米建設支出(2月):前月比+0.3%(事前予想+0.5%)
5月3日
    ユーロ圏の3月のPPIは前月比+0.3%、(事前予想:横ばい)
    アトランタ連銀総裁、6月利上げは現実的な選択肢
              市場は6月行動の確立を過小評価の可能性も
    SF連銀総裁、2016年のGDP伸び率を2%前後と予想
          統計の大きな上振れは予想していない
          6月利上げ支持も、その前に多くのことが起こり得る
    黒田日銀総裁、緩和で金利が低下、今後効果が実体経済ではっきりする
           必要な場合に量・質・金利の3次元で追加政策講じる
    麻生財務相、一方的かつ急激で偏った投機的な為替の動きを憂慮
5月4日
    米ADP雇用統計(4月):15万6,000人増加(事前予想19万5,000人増)
    米貿易収支(3月):404億4,300万ドル(事前予想は412億ドル)
    米ISM非製造業景況指数(4月):55.7(事前予想54.8)
    米製造業受注(3月):前月比+1.1%(事前予想+0.6%)
5月5日
    米週間新規失業保険申請件数:27万4,000件(事前予想は26万人)
    ユーロ圏の小売売上高(3月)は前月比0.5%減(事前予想0.1%減)
5月6日
    米雇用統計(4月):失業率は5.0%(事前予想4.9%)
    非農業部門雇用者数は前月比16万人増(事前予想20万人増)

【5月9日からの週の注目ポイント】
5月9日 
    日銀金融政策決定会合議事要旨(3月14・15日分)    ☆☆☆
    独製造業受注指数(3月)                 ☆
5月10日 
    中国消費者物価指数・生産者物価指数(4月)       ☆☆
    独鉱工業生産指数(3月)                 ☆
5月11日 
    日本景気動向指数(3月)                ☆☆
    米財政収支(4月)                   ☆☆
5月12日 
    日本経常収支(3月)                  ☆☆
    ユーロ圏鉱工業生産指数(3月)              ☆
    米新規失業保険申請件数                 ☆☆
    米連邦公開市場委員会メンバー3人が講演        ☆☆☆
5月13日 
    黒田日銀総裁が講演                  ☆☆☆
    独国内総生産(GDP)速報値(第1四半期)        ☆☆
    ユーロ圏域内総生産(GDP)(第1四半期)        ☆☆☆
    米小売売上高(4月)                 ☆☆☆
    米生産者物価指数(4月)                ☆☆
    米ミシガン大学消費者信頼感指数(5月)        ☆☆☆
*重要度を3段階で表示

【日経平均株価】
 5日2日の週は軟調な展開となった。大型連休の谷間、4月の米雇用統計の発表を控え、見送り気分が強いなか、2、6日とも一時1万6,000円割れを試す展開となり、4月12日以来の安値を試した。2日にチャート上にギャップ(窓)を開ける下げとなり、25日移動平均線割れでテクニカル要因が悪化した。今週は決算報告が多く、その数字を見極めるとともに、円相場の動向を見ながら、自律反発も戻りは限定的。1万6,000円割れは買い拾う動きがあり、下値は堅いとみるが、終値で1万6,000円割れとなると、下値不安が強まる展開か。4月8日の安値1万5,471.80円が支持線。抵抗線は2日にチャート上で空けたギャップ(窓)の下限1万6,357.10円、25日移動平均線が通る1万6,500円水準。

【米株】
 米株式市場は押し目底を模索の展開。2日は反発したが、1万7,900ドル台で戻りを売られ、3日以降は軟調な展開となった。6日に1万7,580.38ドルまで下落し、4月12日以来の安値をつけた。ただし安値を離れ、反発し、1万7,700ドル台を回復して引けた。今週は引き続き原油相場の動向に加え、13日に発表される4月の小売売上高、5月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が最大の注目要因。4月7日の安値1万7,484.23ドルが支持線。1万8,000ドルが抵抗線。

【投機家】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は6日に5月3日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円の大口投機家の買い越し幅が6万1,521枚(4月26日現在、6万6,498枚)まで減少。2週連続で減少。円の手じまい売りがドル・円の下値を支えたが、ドルの先安感は根強く、4日以降、円買い、ドル売りの動きは強かったもよう。


【物価高のNYでホットドックスタンドはビジネスマンの強い味方】

2016年5月9日

(みんかぶ/森 成俊)

株式会社みんかぶ 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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