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外為マーケットコラム

日米の金融政策イベントに注目

 7月18日の週のドル・円相場は堅調に推移した。ニューヨークダウが史上最高値更新を継続したことを好感して、20日に1ドル=107円台に上昇し、6月10日以来の高値をつけた。21日もその勢いを引き継ぎ、東京時間の午前10時過ぎに107.49円まで続伸し、6月7日以来の高値を更新した。しかしロンドン時間に英BBCのインタビューで黒田日銀総裁がヘリコプターマネーについて、「必要性も可能性もない」との見解を示したと伝わると28、29日に開催される日銀決定会合での金融緩和期待に水が差され、105.40円台に反落となった。その後、106円台半ばまで反発したが、ニューヨークダウが修正安となったこともあり、再度、売り圧力が強まり、105.70円台で引けた。22日はニューヨークダウが反発したことに支援され、106.40円まで反発し、106円台前半で取引を終了した。

【ドル・円の予想レンジ】
 今週は26、27日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目される。今回のFOMCでは利上げは見送りとなるとみられるが、27日の声明文の発表で、9月20、21日に開催のFOMCで利上げの可能性に含みを持たせる発言があると、ドル高、円安に傾きやすい。その反面、金利の先高感が強まると、米株式市場で利食い売りが出やすく、ドルは軟化する可能性あり。
 予想レンジは1ドル=103〜108円水準。日米の金融政策に関してのイベントがあり、レンジは広めにした。テクニカル指標から抵抗線は6月24日の高値106.84円、同月107.90円、108円、109円の節目、支持線は105円の節目、13日の安値103.89円。

【主要経済指標・イベントレビュー】
19日 米住宅着工件数(6月)結果 118万9,000戸、事前予想 116万5,000戸
   前月 113万5,000千件(116万4,000件から修正)
   国際通貨基金(IMF)世界経済見通し
    16年世界経済成長予想3.1%(従来3.2%)
    16年米成長予想は2.2%に据え置き
    16年日本成長予想は0.3%(従来0.5%)
    16年中国成長予想は6.6%(従来6.5%)
21日 欧州中央銀行(ECB) 政策金利0.00%で据え置き
   ドラギ総裁会見
    ECBは必要な時に行動する用意と意思、能力がある
    英EU離脱に関しては初期調査の段階で影響は見られてない
    成長を下押しする恐れがある
    離脱交渉の行方が不透明で、影響を精査するのは時期尚早
   米中古住宅販売件数(6月)結果 557万件(事前予想 548万件 前回 551万件(553万件から修正)

【7月25日からの週の注目ポイント】
25日 独Ifo景況感指数(7月)              ☆☆
26日 米新築住宅販売件数(6月)            ☆☆☆
   米消費者信頼感指数(7月)             ☆☆
27日 英第2四半期国内総生産(GDP)速報値        ☆☆
   米耐久財受注(6月)                ☆☆
   米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利       ☆☆☆
28日 独雇用統計(7月)                 ☆☆
   独消費者物価指数速報値(7月)           ☆☆
   米新規失業保険申請件数               ☆☆
29日 国内雇用統計(6月)                ☆☆
   日銀金融政策決定会合(28〜29日)金融政策発表   ☆☆☆
   黒田日銀総裁記者会見               ☆☆☆
   ユーロ圏雇用統計(6月)             ☆☆☆
   ユーロ圏第2四半期域内総生産(GDP)速報値      ☆☆
   米第2四半期国内総生産(GDP)速報値        ☆☆☆
   米シカゴ購買部協会景気指数(7月)         ☆☆
   米ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(7月)    ☆☆
*重要度を3段階で表示


【NYセントラルパークパークと高層ビル。夏のNYは観光シーズン真っ盛り】

【日経平均株価】
 7月19日の週は続伸となった。日銀の金融緩和期待、ニューヨークダウの史上最高値の更新を背景に21日には6月1日以来の高値となる1万6,938.96円まで上伸した。22日には押し目を形成し、1万6,566.98円まで修正安となったが、1万6,500円の節目は維持され、押し目買いの強さが示された。任天堂などポケモン関連銘柄に買い資金が集中するなど、物色対象に偏りが見られた。22日の終値ベースで25日移動平均線が通る1万5,900円からの乖離率が約プラス4.5%あり、やや買い過剰感あり。1万6,500円割れとなると、1万6,200円台まで高値修正が進む可能性あり。抵抗線は1万7,000円の節目。5月31日の高値1万7,251.36円。

【米株】
 米株式市場は週前半、ニューヨークダウの史上最高値の更新が続き、20日には1万8,622.01ドルまで上昇し、この日はほぼ高値引けとなった。21日から高値調整局面入りし、21日に1万8,469.67ドルまで修正安が進んだが、22日は小反発し1万8,500ドル台を維持して引けた。米金融政策、経済指標、第2四半期の企業業績、原油価格の動向を見極めながらの展開か。

【大口投機家】
 米商品先物取引委員会(CFTC)は22日に19日現在の建玉明細を発表した。シカゴ円の大口投機家の買い越し幅が7月12日現在の4万7,545枚から3万9,353枚まで減少した。買い建て玉が8万5,364枚から7万9,864枚に減少する半面、売り建て玉が3万7,819枚から4万511枚に増加した。ユーロ・ドルは、売り越しは8万7,660枚から9万9,891枚に増加となり、ユーロ売りの動きは継続している。ドル資産への信頼度の強さが強まっていることを裏付ける数字と言えよう。

2016年7月25日

(みんかぶ/森 成俊)

株式会社みんかぶ 森 成俊

担当
為替、先物市場
経歴
1992年より商品先物業界でアナリスト業務に従事。1997−99年まで商品、為替調査会社のNY現地法人勤務。1999年に帰国後は商品相場に加え、為替情報もメディアを通して発信。現在、ラジオNIKKEIマーケットトレンドにて商品、為替市場に関してのコメンテーターを務める。ドル・円、ユーロ・ドル中心に為替を取り巻く環境、テクニカル分析を交え、為替取引の一段拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けている。

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