FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > ドル高円安基調継続へ

外為マーケットコラム

ドル高円安基調継続へ

 ドル円相場は、先週2日・3日に開催された米FOMC(連邦公開市場委員会)声明での強気な姿勢や5日に発表された4月の雇用統計での非農業部門雇用者数の予想以上の強い数字や約10年ぶりの低水準となった失業率などを受けて、しっかりの展開となった。  先週初めには7割弱となっていた先物市場動向から計算された6月の米利上げ確率が、先週末には8割弱まで上昇するなど、米国の早期追加利上げ期待が高まっていることもドル買いを誘った。  ドル円は一時3月17日以来となる113円台を付けるところまで上昇。利益確定の動きに少し戻されたものの、112円台でしっかりした動きを続けている。
 週末に行われたフランス大統領選の決選投票では、事前見通し通り中道無所属のマクロン候補が勝利した。事前の世論調査でルペン氏との差がかなり開いていたこともあり、マクロン氏の勝利がすでに織り込まれているものの、ルペン氏が万が一勝利した場合、世界的な混乱が大きいと予想されていただけに、安心感が広がり、円安を誘っている面も。  今週は、こうした一連の注目イベントをこなし、ドル高円安基調の継続が期待される。
 先週は一時113円台を付けたものの、高値からは利益確定の動きが広がった。連休明け、本邦輸出勢などからの実需がらみでの売り意欲も期待されることから、短期的には調整が入る場面もありそう。  ただ、ドル高円安の地合いは継続の見込みで、振幅を交えながら、上値トライのタイミングを計る展開か。
 ドル円の下値サポートは112円ちょうど近辺。同水準をしっかり割り込まない限り、流れは上方向。日足の一目均衡表の雲上限が112円80銭近辺に控えている、NY市場のクローズベースで同水準をしっかりと上回ってくると、上値トライに勢いがつく可能性も。

【FOMC声明で次回の利上げ期待強まる】
 2日、3日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、事前見込み通り金融政策の現状維持を決定した。3月に追加利上げに踏み切ったところであり、今回の現状維持は完全に織り込まれていた。
 市場が注目した声明では、米国の第1四半期GDPが前期比年率0.7%増と2016年第4四半期の+2.1%から大きく鈍化したことについて、一過性のものである可能性が高いと、深刻に捉えていないことを示した。また、労働市場は引き続き力強さを増すと、これまで同様に雇用部門の堅調さに自信を示したことで、次回6月の利上げ期待が強まる展開となっており、ドル買い円売りを誘った。

【米雇用統計は一気の回復】
 米労働省が5日に発表した4月の米雇用統計は、前回の3月分が前月比9.8万人増(その後7.9万人増に下方修正)とかなり弱めに出た非農業部門雇用者数が、21.1万人と、一気に回復。予想の19.0万増も上回る好結果となった。前回4.5%とかなり強めに出た失業率は、4.6%に鈍化するとの見通しに反し、4.4%と約10年ぶりの低水準を記録。平均時給の前年比がやや弱めとなったものの、総じて強めの数字となった。
 先月28日に発表された米国の第1四半期GDPにおいて、個人消費がわずか前期比年率0.3%増にとどまり、家計部門の弱さが懸念されている中だけに、消費にも大きな影響を与える雇用市場の堅調さは好材料となった。
 先週初め時点では、先物市場動向から計算された6月のFOMCでの利上げ確率は7割弱となっていたが、FOMCと雇用統計を経て8割弱まで上昇してきている。こうした追加利上げ期待の拡大がドル買い円売りにつながっている。

【欧州政治リスク後退】
 週末の仏大統領選決戦投票でのマクロン候補の勝利を受けて、欧州の政治リスクが後退。マイナス金利に加えて年内いっぱいの量的緩和政策維持を決めるなど、緩和的な動きを継続しているECBであるが、政治リスクが後退したことで、今後の出口戦略に向けた動きが強まる可能性があり、今後の動向に注目。
 事前の世論調査でマクロン氏の優勢が広がったこともあって、選挙前からユーロ買いが広がっており、選挙後のユーロ買いは限定的も、政治的リスクという重石が取れた格好で、中長期的にも買いやすくなった面も。
 先週発表されたユーロ圏の製造業・非製造業PMI(購買担当者景気指数)はほぼ予想通りも、ユーロ圏小売売上高が予想を上回るなど、ユーロ圏経済は回復基調が見られるだけに、ドイツなどから緩和後退圧力が強まる可能性も。

【12日の米小売売上高に注目】
 米商務省は12日に4月の米小売売上高を発表する。第1四半期の米個人消費低迷が懸念される中、小売売上高は2月、3月と前月比マイナスを記録した。ただ、前回の数字は米東部を襲った寒波の影響も大きく、天候要因が排除された今回の数字では、一気にプラス圏に復する可能性が高い。
 事前見込み通り小売売上高が回復しているようだと、6月の利上げに向けた動きが強まり、ドル買いを誘う可能性も。

【主要経済指標・イベントレビュー】
1日
米PCEデフレータ(3月)(前年比)
:+1.8%
米PCEコアデフレータ(3月)(前年比)
:+1.6%
米ISM製造業景況指数(4月)
:54.8

2日
黒田日銀総裁、講演:AIIB、アジアのインフラ需要に資する
豪中銀政策金利
:1.50%
中国財新製造業PMI(4月)
:50.3
米自動車販売台数(4月)
:-4.7%

3日
米ADP雇用者数(4月)
:+17.7万人
米連邦公開市場委員会(FOMC)
:0.75%~1.00%
米ISM非製造業景況指数(4月)
:57.5

4日
米製造業受注(3月)
:+0.2%
米新規失業保険申請件数(29日までの週)
:23.8万件

5日
米非農業部門雇用者数(4月)(前月比)
:+21.1万人
米失業率(4月)
:4.4%
イエレンFRB議長、講演
:女性の労働参加で経済成長を

7日
フランス大統領選決選投票
:マクロン候補勝利

【5月8日からの週の注目ポイント】
8日
中国貿易統計(4月)                     ☆☆
セントルイス連銀総裁、講演                    
クリーブランド連銀総裁、講演                   

9日
豪小売売上高(3月)                      
ボストン連銀総裁、講演                      

10日
日銀金融政策決定会合主な意見(4月26日、27日分)        
中国消費者物価指数(4月)                  ☆☆
中国生産者物価指数(4月)                   
米週間原油在庫統計                     ☆☆
ドラギECB総裁、オランダ議会で証言              ☆☆
ボストン連銀総裁、講演                     

11日
日本国際収支(3月)                      
NZ中銀政策金利                      ☆☆☆
ECB経済報告                          
英中銀政策委員会(MPC)                 ☆☆☆
英中銀四半期インフレ報告                  ☆☆
米生産者物価指数(4月)                  ☆☆
米新規失業保険申請件数(6日までの週)            
OPEC月報                           
G7財務相・中央銀行総裁会議                ☆☆☆

12日
独GDP速報値(第1四半期)                  
米小売売上高(4月)                    ☆☆☆
米消費者物価指数(4月)                  ☆☆☆
米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(5月)         
シカゴ連銀総裁、講演                      

*重要度を3段階で表示



2017年5月8日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。