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外為マーケットコラム

やや調整も基調は継続

 ドル円相場は、6月の米利上げ期待の拡大を背景にドル買いが優勢な展開となっている。7日のフランス大統領選決戦投票が事前見通し通り中道派のマクロン氏の勝利となり、政治リスクが後退したことで、市場の注目が各国の経済状況に移り、米国の利上げ期待がクローズアップされる形に。ドル円は112円台から一時114円台に乗せる動きを見せた。フランス大統領選決戦投票後に1.10台まで上昇したユーロドルが1.08台へ反落。ポンドドルが週初の欧州通貨高で1.30に乗せきれず1.28台へ下落するなど、欧州通貨安ドル高も進み、ドルはほぼ全面高となった。
 もっとも注目された12日の米小売売上高と消費者物価指数(CPI)がともに予想を下回り、週末を前に少し調整ムード。ドル円は114円台半ばからの売りが意識され、利益確定の動きが入りやすくなっていた面も。

【米小売売上高弱く、個人消費減退への警戒続く】
 12日に発表された米小売売上高は、前月比+0.6%の予想に対して+0.4%、変動の激しい自動車部門を除いた数字も前月比+0.5%の予想に対して+0.3%とさえない結果となった。
 好調な雇用に支えられて基本的に堅調な米経済であるが、先月28日に発表された第1四半期のGDPは予想以上に弱めの数字となった。その主要因となったのがGDPの約7割を占める個人消費の鈍化。個人消費動向を表す小売売上高も、2月分がマイナス。3月分も速報時点ではマイナス(プラス圏に上方修正)と弱めに出ていただけに、一気の回復が予想されていた今回の発表への期待感があったが、結果は予想を下回るものとなった。
 同時に発表された消費者物価指数(CPI)も予想を下回ったこともあり、発表後は6月のFOMCでの利上げ期待が後退し、ドル売りを誘った。
 FF金利先物市場動向から計算された利上げ確率を示すCMEFEDWATCHを見ると、先週半ばごろには一時9割近くまで上昇、その後も8割台で推移していたが、小売売上高や消費者物価指数の発表を受けて、一時7割割れまで落ち込んでいる。とはいえ、まだ利上げ見通しが多数派。NY市場夕方には利上げ確率も少し持ち直してきている。

【英カーニー総裁発言などでポンド安】
 11日木曜日は英中銀金融政策会合の結果および議事録の公表と同時に四半期インフレ報告が発表される、いわゆるスーパーサーズデーとなった。
 政策金利及び債券購入プログラムは事前見通し通り現状維持を決定。四半期インフレ報告では目先の経済成長見通しが引き下げられるなど、やや慎重な姿勢が見られ、ポンド売りを誘った。発表後のカーニー英中銀総裁の会見では、家計支出とGDP成長の鈍化が著しいと警戒感が示されたほか、インフレについて国内のコストと賃金がまだ抑制されていると発言し、ポンド売りが広がった。
 ユーロ圏や日本に比べ経済が堅調で、インフレも消費者物価指数がターゲットである2%を上回ってきている英国は、ブレグジット関連の不透明感が収まると利上げに向かうという思惑が広がっていたが、カーニー総裁の慎重な姿勢に、期待感が後退し、ポンド売りが広がった。

【16日の英消費者物価指数に注目】
 先週の英中銀金融政策会合後のカーニー総裁発言で、今後の利上げ期待が後退した英国。もっとも英国の消費者物価指数は2月、3月と前年比+2.3%と、ターゲットの2.0%を超える水準にある。16日に発表される4月分の消費者物価指数は+2.6%とさらに強めの数字となる見込み。予想前後の上昇は織り込み済みとなっているが、予想を超えてくると、英中銀の許容上限として定められている3%超えが視野に入ってくる。この場合は、カーニー総裁としても慎重な姿勢を後退させざるを得なくなる可能性があるだけに、要注意。

【主要経済指標・イベントレビュー】
8日
中国貿易統計(4月)
:380.5億ドル黒字
セントルイス連銀総裁、講演
:インフレ統計は期待に届かなかった
クリーブランド連銀総裁、講演
:後手に回らないことを警戒すべき

9日
豪小売売上高(3月)
:-0.1%
ボストン連銀総裁、講演
:失業率低下による景気過熱リスク警戒

10日
日銀金融政策決定会合主な意見(4月26日、27日分)
:消費者物価2%の達成時期は2018年度
中国消費者物価指数(4月)
:1.2%
中国生産者物価指数(4月)
:6.4%
米週間原油在庫統計
:-524.7万バレル
ドラギECB総裁、オランダ議会で証言
:景気刺激の成功宣言は尚早
ボストン連銀総裁、講演
:年内残り3回利上げ妥当

11日
NZ中銀政策金利
:1.75%
日本国際収支(3月)経常収支
:2兆9077億円黒字
英中銀政策委員会(MPC)
:0.25%
英中銀四半期インフレ報告
:2017年の成長見通し1.9%に引き下げ
米生産者物価指数(4月)前年比
:2.5%
米新規失業保険申請件数(6日までの週)
:23.6万件
OPEC月報
:非加盟国の生産を上方修正
G7財務相・中央銀行総裁会議
:格差是正、財政・構造政策で対応

12日
独GDP速報値(第1四半期)
:+0.6%
米小売売上高(4月)
:+0.4%
米消費者物価指数(4月)
:+2.2%
米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(5月)
:97.7
シカゴ連銀総裁、講演
:もし今年あと2回利上げしたら驚き

【5月15日からの週の注目ポイント】
15日
中国小売売上高(4月)                     
中国鉱工業生産(4月)                     
中国一帯一路サミット(北京、14-15日)           ☆☆☆

16日
英消費者物価指数(4月)                  ☆☆☆
英生産者物価指数(4月)                    
独ZEW景況感指数(5月)                   ☆☆
米住宅着工件数(4月)                    ☆☆

17日
英失業率(4月)                        

18日
日本GDP速報値(第1四半期)                ☆☆☆
豪雇用統計(4月)                       
米景気先行指数(4月)                     
米新規失業保険申請件数(13日までの週)            ☆☆
ドラギECB総裁、講演                    ☆☆☆
セントルイス連銀総裁、講演                   
クリーブランド連銀総裁、講演                  

19日
セントルイス連銀総裁、講演                   

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2017年5月15日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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