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外為マーケットコラム

円高進行は一服も、神経質な展開続く

 ドル円相場は、前々週同様に110円台では買いが入る展開で、それ以上の円高進行は収まったものの、戻りも鈍い。週の前半には112円台を回復する場面も見られたが、その後110円台に落とす展開となるなど、111円台中心に、神経質な上下動が続く展開となった。
 トランプ大統領の情報漏洩問題をきっかけに、議会との関係悪化から政策実行力への懸念が広がる展開となり、ドル円の頭を抑えている。もっとも6月の米利上げ期待は、同問題報道前の水準に戻ってきており、下がったところではドル買い意欲も。26日の米第1四半期GDP改定値の好結果にもみられるように、米経済状況自体は堅調で、下がったところからのドル売りには慎重姿勢。
 米予算教書、FOMC議事録、米GDP改定値などが相場に影響をあたる材料となった。米国以外では英国で起きたテロ事件や、6月8日の英下院総選挙を前にした世論調査、OPEC総会なども材料として挙げられた。
 英中部マンチェスターで起きた爆破テロ事件は、リスク回避からの円買いを誘った。米人気歌手アリアナ・グランデのコンサート会場で起こった同テロでは多数の死傷者が出る事態となった。先進国で起きたテロ事件だけに、市場へのインパクトも大きく、111円台前半まで回復していたドル円は、報道後すぐに110円台後半へ。その後、値を戻す格好となったが、インドネシアの首都ジャカルタなどでもテロ事件が相次いでおり、世界的なリスク警戒感にドル円の上値を抑える材料となった。
 予算教書はドル買いにつながった。3月に発表された基本方針に沿った内容で新味はなく、発表直後のドル買いは限定的なものとなったが、米株の上昇を誘ったことに加え、米債利回りの上昇が見られ、その後ドルは全面高に。ドル円は112円台を回復する展開となった。

【米FOMC議事録がドル売り誘う】
 24日NY市場午後に発表された5月2日、3日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中に、「景気減速が一過性であるという証拠を待つのが賢明」との言及があり、早期利上げに慎重との見方から、発表直後にドル売りが入る展開となった。
 112円台まで回復していたドル円は、この発表を受けて再び111円台に値を落とした。もっとも、バランスシート縮小に関しては参加者の大半が、年内開始を支持しており、この点ではドル買い材料。

【OPEC総会は原油安に】
 25日に行われた半期に一度のOPEC定例総会では、事前見通し通り協調減産の9カ月延長が発表された。
 内容自体は原油高を誘うものであったが、事前に完全に織り込まれており、発表後は利益確定売りから、一気に原油安が進んだ。
 先進国唯一の純産油国(原油輸出>輸入)であるカナダドルや、資源国通貨である豪ドルなどが対円で売られた。

【英世論調査で保守党リード縮まる】
 6月8日の英下院総選挙に向けて行われた英国の世論調査において、与党保守党のリードがかなり縮まっていることが判明した。今月の初めごろは支持率2位の労働党と10ポイント以上の差があり、楽勝ムードが広がっていたが、選挙が近くなり、野党勢力の追い上げが目立っている。マンチェスターでおきたテロ事件も与党への逆風となっている。

【主要経済指標・イベントレビュー】
22日
日本 通関ベース貿易収支(4月) 
4,817億円
メルケル独首相 
ユーロ相場は安すぎる、独製品をより安価にしている
カプラン米ダラス連銀総裁 
今年あと2回の利上げが適切

23日
日本 全産業活動指数(3月) 
-0.6%
スイス 貿易収支(4月) 
19.7億フラン
ドイツ 製造業PMI・速報値(5月) 
59.4
ドイツ 非製造業PMI・速報値(5月) 
55.2
ユーロ圏 製造業PMI・速報値(5月) 
57.0
ユーロ圏 非製造業PMI・速報値(5月) 
56.2
米国 新築住宅販売件数(4月) 
56.9万件
ブレイナードFRB理事 
労働力の力強さ、労働人口の安定的な増加水準を上回っている
エバンス米シカゴ連銀総裁 
金利の実効的な下限が金融当局者にとって大きな課題
米政府 
18会計年度の予算教書を提出
ムニューシン米財務長官 
10年で米財政に均衡をもたらす必要

24日
NZ 貿易収支(4月) 
5.78億NZドル
ドイツ GFK消費者信頼感(6月) 
10.4
米国 中古住宅販売件数(4月) 
557万件
カナダ 中銀政策金利 
0.50%
黒田日銀総裁 
均衡実質金利はどの水準にあるのかという自然な疑問は、実は意外と難しい問題
バーナンキ前米FRB議長 
過去の論文では緩和の威力に楽観的過ぎた
ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁 
バランスシート縮小は市場はサプライズさせないように
米FOMC議事録 
引き締めは近く適切になる公算大。景気減速が一過性であるという証拠を待つのが賢明

25日
韓国 中銀政策金利 
1.25%
英国 GDP・改定値(第1四半期) 
0.2%
米国 卸売在庫・速報値(4月) 
-0.3%
岩田日銀副総裁 
出口戦略、市場が混乱するようなことがないように進めたい
桜井日銀審議委員 
現状の緩和政策について、粘り強く続けることが肝要
カプラン米ダラス連銀総裁 
今年3回の利上げが私の基本的なシナリオ
ムニューシン米財務長官 
税制改革は成長目標に対して大きな役割を果たす

26日
日本 全国消費者物価指数(4月) 
0.4%
米国 実質GDP・改定値(第1四半期) 
1.2%
米国 PCEコアデフレータ・改定値(第1四半期) 
2.1%
米国 耐久財受注・速報値(4月) 
-0.7%
米国 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(5月) 
97.1

【5月29日からの週の注目ポイント】
29日
ドラギECB総裁、講演                       ☆☆

30日
日本雇用統計(4月)                        
米個人所得支出(4月)                       
米消費者信頼感指数(5月)                     
米ケースシラー住宅価格指数(3月)                 

31日
中国製造業PMI(5月)                      ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(5月)                  ☆☆
米地区連銀経済報告(ベージュブック)               ☆☆
ダラス連銀総裁、講演                        

1日
中国財新製造業PMI(5月)                      
米ADP雇用者数(5月)                       ☆☆
米ISM製造業景況指数(5月)                    ☆☆

2日
米貿易収支(4月)                          
米雇用統計(5月)                        ☆☆☆

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2017年5月29日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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