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外為マーケットコラム

外貨高/円安の流れ、金利市場など主導で、米雇用統計がさらに追い風


 先週のドル円相場は、週末に一時114円台を付けるなどドル高円安の動きが広がった。ユーロ円も130円台に乗せる動きとなっており、外貨高円安の流れに。
 週の前半は4日の米独立記念日を狙ったかのように実施された北朝鮮の大陸間弾道弾(ICBM)実験を受けてリスク警戒感からの円買いが入る場面が見られたが、週半ばからはドイツ国債利回りの上昇などをきっかけに、世界的な金利上昇の動きが強まり、金利主導で外貨買い円売りに。
 日本の金利もやや上昇気味となったが、7日に日本銀行は、2月以来3回目となる指値オペを実施し、金利上昇を阻む姿勢を市場にアピール。米国やユーロ圏との対照的な状況に外貨買い円売りが広がった。
 注目された6月の米雇用統計の好結果もサポートとなり、金曜日にドル円、ユーロ円は直近の高値を更新する動きに。週末にかけて利益確定の売りに押される場面見られたが基調は継続となった。

【原油安が再燃】
 NY原油(WTI)は再び下げ基調となっている。先々週は買い戻しの動きが強まったNY原油先物。週前半まではしっかりの展開となっていたが、5日にロシアが24日に行われるOPEC共同閣僚監視委員会において、提案が見込まれている追加減産案について反対すると報じられ、一気に原油安に。翌日のEIA週間石油在庫統計で原油在庫の減少が確認されて少し持ち直したが、週末に米石油サービス大手ベイカー・ヒューズ社の調査による米国内原油稼働リグ(掘削施設)稼働数の増加が報じられ、再び原油安が広がり、週末は44ドル台で終えている。

【ECB議事録で前向き姿勢】
 6日に発表されたECB議事録では、現状の緩和姿勢は適切と示されたが、見通しが改善すればQE緩和バイアスに見直しもという姿勢が市場のユーロ買いを誘った。先々週のECBフォーラムでのドラギ総裁発言などと合わせ、ECBがこれまでの緩和姿勢を徐々に鈍化しているとの見通しが広がっており、ユーロ買いが強まる展開に。週末に130円の大台に乗せたユーロ円上昇の背景の一つとなっている。

【5カ月ぶりの指値オペ】
 7日の午前10時10分のオペ通告において、日銀は2月以来となる指値オペを通告した。また、5年超10年未満の国債買い入れの増額も発表し、金利操作付きという現状の金融政策の維持を強く示した。指値水準はその時の利回り水準よりも高く、また、通告で市場金利がさらに下がったことで、実際の入札はなかった(利回り低下=価格の上昇、入札時の市場価格がオペで指定された利回りによる債券価格よりも高かった)が、アナウンスメント効果は大きく、円売りに。

【米雇用統計はドル買いに】
 注目された米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を大きく超え、節目の20万人も超える22.2万人という数字に。失業率は0.1ポイント悪化も、労働参加率が上昇しており、こちらで相殺(労働参加率上昇は形上の失業率の悪化を招くが、労働市場への参加者が拡大したことを意味するため、悪い捉え方はされない)。平均需給は前月比+0.2%(予想は+0.3%)などと弱めも、雇用者数増加のインパクトが大きくドル買いとなった。

 前回の雇用統計の弱さで、労働市場にやや減速懸念が出ていたが、今回の好結果でかなり払しょくされ、ドル買いに安心感。

【主要経済指標・イベントレビュー】
3日
日銀短観(第2四半期) 
大企業製造業 17
米自動車販売台数(6月) 
147万4041台
米ISM製造業景況指数(6月) 
57.8

4日
豪小売売上高(5月) 
+0.6%
豪中銀政策金利 
1.50% 政策金利の維持は持続的な経済成長に合致
北朝鮮 
ICBM発射実験実施

5日
米製造業新規受注(5月) 
-0.8%
米FOMC議事録(6月13、14日分) 
バランスシート縮小開始時期で意見が分かれる
  
6日
ECB議事録 
資産買い入れ拡大の用意の文言削除も議論
米ADP雇用者数(6月) 
+15.8万人
米ISM非製造業景況指数(6月) 
57.4
米新規失業保険申請件数(1日までの週) 
24.8万件

7日
米雇用統計(6月) 
非農業部門雇用者数 +22.2万人
G20首脳会談 
保護主義と戦い続ける

【7月10日からの週の注目ポイント】
10日
日本国際収支(5月)                     ☆☆
黒田日銀総裁あいさつ要旨                  ☆☆
中国消費者物価指数(6月)                  ☆☆
中国生産者物価指数(6月)                   ☆☆
ユーロ圏財務相会合                     ☆☆

11日
ブレイナードFRB理事、講演                 ☆☆
サンフランシスコ連銀総裁、講演               ☆☆
EU財務相理事会                       ☆☆

12日
米地区連銀経済報告(ベージュブック)            ☆☆
カンザスシティー連銀総裁、講演                ☆☆
イエレンFRB議長、下院金融委員会で証言           ☆☆☆

13日
中国貿易統計(6月)                     ☆☆
米生産者物価指数(6月)                   ☆☆
米新規失業保険申請件数(8日までの週)            ☆☆
シカゴ連銀総裁、講演                     ☆☆
ブレイナードFRB理事、講演                  ☆☆
イエレンFRB議長、上院銀行委員会で証言           ☆☆☆

14日
米鉱工業生産(6月)                     ☆☆
米小売売上高(6月)                    ☆☆☆
米消費者物価指数(6月)                  ☆☆☆
ダラス連銀総裁、講演                     ☆☆

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2017年7月10日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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