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外為マーケットコラム

議会証言などによりドル安強まる


 先週のドル円相場は、週央のイエレン議長による議会証言が注目される展開となった。
 週初は7日の米雇用統計の好結果を受けてドル買いの動きが強まり、114円台にしっかり乗せるなど、ドル高円安の動きが鵜強まった。
 しかし、ブレイナードFRB理事が12日の講演で、インフレ動向を注視し、早期の利上げに慎重な姿勢を見せたことや、トランプ大統領の長男とロシアの弁護士とのメール公開などにより、ロシア疑惑が再燃したことなどを受けて、113円台に値を落として議会証言を迎えた。
 議会証言でイエレン議長は利上げペースや物価情勢の判断について、これまで同様に慎重な姿勢を示した。このところウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁やダドリ―NY連銀総裁など、中立に近い総裁が利上げに前向きとなっていただけに、今回の証言を失望した形でドル売りが進んだ。
 インフレの不透明性に言及がある中で注目された金曜日の米消費者物価指数は、予想を下回る弱めのものとなり、ドル売りが加速。112円台まで落として週の取引を終え、週初の軟調地合いが続いている。

【要人発言はまちまち】
 ブレイナードFRB理事は、利上げの判断の前にインフレ動向を確認すると発言。直近のインフレ鈍化傾向への警戒と、早期の利上げに対する慎重な姿勢を示した。  ハト派(利上げに慎重派)で知られる理事だけに、12日の講演で前向き姿勢が見られると、一気に期待が広がる可能性があっただけに、失望感からドル売りを誘った。

 一方、同日のウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁は、年内あと一回の利上げは妥当と、年内の追加利上げをしっかりと示唆してきた。同総裁は今年のFOMCでの投票権はないが、サンフランシスコ連銀はイエレン議長が前に総裁を務めていた地区連銀であり、経済見通しなどについて議長の信頼が高いといわれている。また、かつて上司部下の関係であったウィリアムズ総裁とイエレン議長の見方は近いといわれていただけに、議会証言を前に期待感が広がる要因の一つとなった。
 このようにFRB内部でも意見がかなり分かれている状況が確認されている。

【カナダ中銀利上げ】
 カナダ中銀は12日の金融政策会合で7年ぶりの利上げを実施した。利上げ自体は完全に織り込まれていたが、その際の声明で経済成長見通しの引き上げを行い、今後の追加利上げ期待が広がったことで、カナダは急伸した。
 商品市場の堅調な動きもカナダドルの買い材料となっており、今回の利上げを前にした先月末からのカナダ高の動きが継続している。

【英中銀副総裁利上げに慎重】
 ブロードベント英中銀副総裁が利上げに慎重な姿勢を示した。中立的な同総裁が利上げに前向き姿勢を示すと、英中銀会合での利上げが予想票数的にほぼ確実になることもあり、注目された11日の同副総裁の講演。しかし、副総裁は同講演で金利に言及せず、市場はいったん肩透かしに。しかし、翌日の新聞のインタビューで、利上げに慎重な姿勢が示され、市場はポンド売りが広がる展開に。
 木曜日にはマカファティ委員が利上げに前向きな姿勢を示した。こちらは以前から同様の姿勢を示していたが、8月に会合で利上げに投票するとはっきりと言及したことのインパクトもあり、ポンド買いに。

【主要経済指標・イベントレビュー】
10日
日本国際収支(5月)
経常収支 16539億円
黒田日銀総裁あいさつ要旨 
わが国の景気は、緩やかな拡大に転じつつある
中国消費者物価指数(6月) 
前年比+1.5%
中国生産者物価指数(6月) 
前年比+5.5%

11日
ブレイナードFRB理事、講演 
最近のインフレ軟化踏まえて金利軌道を検証する
サンフランシスコ連銀総裁、講演
年内あと一回の利上げは合理的
メルケル独首相 
ECB金融政策は望ましい状態にはまだ戻っていない

12日
米地区連銀経済報告(ベージュブック) 
経済は小幅から緩やかなペースで拡大
カンザスシティー連銀総裁、講演 
保有資産の縮小の近い将来の開始を支持
イエレンFRB議長、下院金融委員会で証言 
今後数年間で緩やかな追加利上げが必要に

13日
米生産者物価指数(6月) 
前年比+2.0%
米新規失業保険申請件数(8日までの週) 
24.7万件
ダラス連銀総裁、講演 
最近のインフレ鈍化は一時的の可能性が高い
ブレイナードFRB理事、講演 
低い中立金利は危機対応の余力に乏しいことを意味する
イエレンFRB議長、上院銀行委員会で証言 
インフレを非常に注意深く見守っている

14日
米鉱工業生産(6月) 
前月比+0.4%
米小売売上高(6月 
前月比-0.2%
米消費者物価指数(6月) 
前年比+1.6%

【7月17日からの週の注目ポイント】
17日
中国GDP(第2四半期) 前年比+6.9%              ☆☆
中国鉱工業生産(6月) 前年比+7.6%              ☆☆
中国小売売上高(6月) 前年比+11.0%             ☆☆

18日
独ZEW景況感指数(7月)                   ☆☆
英消費者物価指数(6月)                  ☆☆☆
英生産者物価指数(6月)                    ☆☆

19日
米住宅着工件数(6月)                    ☆☆
米中経済対話                        ☆☆

20日
日本貿易統計(6月)                     ☆☆
日銀金融決定会合結果、黒田日銀総裁会見           ☆☆☆
豪雇用統計(6月)                     ☆☆☆
ECB政策金利発表、ドラギECB総裁会見            ☆☆☆
米新規失業保険申請件数                   ☆☆

*重要度を3段階で表示



2017年7月18日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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