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外為マーケットコラム

一時110円割れも、雇用統計好結果で値を戻す

 7月31日からのドル円相場は、先々週末の米GDPの弱さや政治リスクへの警戒感からドル売りが優勢な展開となった。週の半ばにかけて値を戻す場面も見られたものの、米ISM非製造業景気指数の弱さやトランプ政権への警戒感で110円を割り込むなど、週末の注目材料、米雇用統計発表を前に軟調な地合いが優勢となった。
 31日のNY市場でわずか10日前に就任したばかりのスカラムッチ広報部長の解任が報じられ、政治リスクへの意識が強まった。同氏の就任に際しては、当時のスパイサー大統領報道官が反対姿勢を示し退任するなど、混乱含みだっただけに僅かな期間での解任に市場にトランプ政権の混迷を印象づけた。
 1日には米新車販売台数の弱さもあって、110円を一時割り込む動きに。通商問題などへの警戒感がある中での、米3大メーカーの販売減と、好調なトヨタという図式にドル売り円買いを誘った。
 その後少し値を戻したものの、111円が重くなり、米ISM非製造業の弱さや、トランプ大統領のロシアゲート事件を調査するモラー特別検察官が大陪審招集との報道なども重石となり、木曜日に再び109円台に。
 もっとも、金曜日の雇用統計を前に突っ込んだ動きには警戒感もあり、すこし値を戻して雇用統計を迎えた。
 注目の米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を上回り、節目の20万人も超える強い結果に。失業率が低下は予想通りも、労働参加率が上昇する中での失業率低下(一般的には労働参加率が上昇すると失業率も上昇する)となり、市場に好印象を与えた。物価との関連で注目度が高い平均時給も上昇しており、全体を通じてかなり強めの雇用統計となった。
 この雇用統計を受けて、ドルは買い戻しが強まり、一時111円台を回復する場面が見られた。

【米政治リスクが中期的なドルの重石に】
 政治リスクが意識される展開となった。31日にトランプ大統領はスカラムッチ広報部長を解任。わずか10日間での異例の人事となった。同氏の就任に反対して辞任したスパイサー報道官が7月21日に退任、同28日にはブリーバス首席補佐官が辞任(事実上の解任)するなど、混乱が目立つトランプ政権の切り札として登場したケリー首席補佐官が、スカラムッチ氏の退任を求めたと見られた。
 こうした一連の状況を受けて、市場では資金がドルから他の通貨へ移動。ドルの代替通貨としての役割のあるユーロが1.19台を一時つけるなど、欧州通貨高ドル安が広がった。

【NZドル、予想外の雇用者減少で急落】
 2日に発表されたNZの雇用統計。失業率は予想通りも、雇用者数が第1四半期から予想外に減少し、NZ労働市場への警戒感が一気に広がった。NZドルは発表後にほぼ全面安に。NZ景気については、利上げは遠いものの、状態はそれほど悪くないとの見方が強かったが、今回の数字で、警戒感が広がった。

【英中銀金融政策会合は投票結果と見通し悪化でポンド安】
 3日の英中銀金融政策会合(MPC)は、会合結果、議事録に加え、四半期インフレ報告が同時に公表され、発表30分後にカーニー総裁が記者会見を行ういわゆるスーパーサーズデーとなった。政策金利は事前見込み通り据え置き。投票結果は前回6月の5対3から6対2となった。利上げを強く主張していたフォーブス委員が退任。後任のテンレイロ委員が中立姿勢を示したもの。市場ではテンレイロ委員の据え置き投票は予想済みも、ホールデン理事(チーフエコノミスト)が利上げに回るのではとの期待が一部であり、発表後はポンド売りに。同時に発表された四半期インフレ報告において、2017年、18年の経済成長見通し、雇用見通しなどが下方修正されたことも、ポンド売りに繋がった。

【主要経済指標・イベントレビュー】
31日
中国製造業PMI(7月) 
51.4
米中古住宅販売成約指数(6月) 
前月比+1.5%
トランプ大統領、スカラムッチ広報部長を解任

1日
豪中銀政策金利 
1.50%
豪中銀声明 
政策金利の据え置きは持続可能な経済成長と合致
中国財新製造業PMI(7月) 
51.1
ユーロ圏第2四半期GDP速報値 
前期比+0.6%
米PCEデフレータ(6月) 
1.4%
米ISM製造業景気指数(7月) 
56.3

2日
米ADP雇用者数(7月)前月比 
17.8万人
クリーブランド連銀総裁、講演 
雇用者数増加は現行ペースから鈍化の見込み
サンフランシスコ連銀総裁、講演 
秋のバランスシート縮小開始を支持

3日
豪貿易収支(6月) 
8.56億ドル黒字
英中銀政策金利 
0.25% 投票6対2
英中銀四半期インフレ報告 
経済成長見通し下方修正 17年は1.9%から1.7%へ
米ISM非製造業景況指数(7月) 
53.9
米新規失業保険申請件数(29日までの週) 
24.0

4日
豪小売売上高(6月)前月比 
+0.3%
米雇用統計 非農業雇用者数 前月比+20.9万人 
失業率4.3%

【8月7日からの週の注目ポイント】
7日
OPEC・非OPEC専門家会合                    ☆☆
セントルイス連銀総裁 講演                 ☆☆
ミネアポリス連銀総裁 講演                 ☆☆

8日
日本国際収支(6月)                       
中国貿易収支(7月)                      ☆☆

9日
中国消費者物価指数(7月)                   ☆☆
中国生産者物価指数(7月)                   ☆☆

10日
NZ中銀政策金利                      ☆☆☆
米生産者物価指数 (7月)                   ☆☆
米新規失業保険申請件数(5日までの週)             ☆☆
NY連銀記者会見                       ☆☆

11日
米消費者物価指数(7月)                  ☆☆☆
ダラス連銀総裁講演                     ☆☆
ミネアポリス連銀総裁講演                  ☆☆

*重要度を3段階で表示



2017年8月7日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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