FX・為替比較はALL外為比較

  • FX会社を探す
  • FXの基礎知識
  • Q&A
  • 外国為替マーケット予想

ALL外為比較 > 外為マーケットコラム > イエレン議長講演がドル安誘う

外為マーケットコラム

イエレン議長講演がドル安誘う


 21日からのドル円相場は、週末のジャクソンホール会議を控えて、一方向への動きへの警戒感が広がり、振幅の目立つ展開となった。
 21日から始まった米韓合同軍事演習(ウルチ・フリーダム・ガーディアン)を受けて、北朝鮮リスクへの警戒感も、ドル円の頭を抑える格好に。
 リスク警戒感からの株安などの影響で109円を割り込む場面が見られたが、108円台では買い戻しが出るなど、突っ込んだ動きにも慎重な姿勢がみられた。
 18日にバノン主席戦略官が解任され、トランプ政権と共和党議会との関係修復が期待されている中で、22日には税制改革での個人と企業の税負担軽減の財源について、ホワイトハウスと共和党の議員らが共通見解に達するとの報道が流れ、ドル円が109円台後半まで上昇する場面も見られた。
 もっとも、トランプリスクは健在。23日の東京市場(現地時間では22日)にトランプ大統領がアリゾナ州フェニックスでの支持者らとの集会において、国境の壁建設について政府が閉鎖しても実施と発言したほか、北米自由貿易協定(NAFTA)について、どこかのタイミングでの離脱に言及し、ドル売りが一気に強まった。
 ドル円は108円台まで下落も、週の前半と同様に108円台では買い戻しの動きが優勢となり、ジャクソンホールでのイエレン議長の講演を前に109円台後半を付けるなど、ポジション調整も。
 イエレン議長の講演では、市場が期待したバランスシートの正常化に向けた力強い発言がなく、高値から値を落として、週の取引を終えている。
 その他の通貨で注目されたのは、週末にドラギ総裁の講演を控えたユーロの動き。ユーロドルは週初ドイツ連銀の月報での楽観的な姿勢を好感して1.18台に上昇する場面が見られたが、スペインバルセロナでのテロやフランスマルセイユでのテロなどを通じて、欧州でのテロを警戒する動きが広がり、1.17台前半に。
 ジャクソンホール会議を前にした調整に1.18台を回復も、戻りは鈍く、1.18を割り込む形でジャクソンホール会議でのイエレン議長及びドラギ総裁の講演を迎えた。
 イエレン議長講演を受けてのドル全面安で、直近高値を超えて1.18台後半まで。さらにドラギ総裁がユーロ高のけん制を見せなかったことでさらにユーロ買いとなり、1.19台へと上昇した。

【イエレン議長は金融規制の緩和に慎重】
 注目されたイエレン議長によるジャクソンホールでの講演は、金融の安定をテーマに日本時間25日23時より行われた。テーマ的に言及があるのではと期待されたバランスシートの正常化に向けた話はなく、金融規制について話が中心となった。金融規制の緩和についてかなり慎重な姿勢が示され、トランプ政権が進める金融規制緩和の方向との温度差がはっきりと見られたことで、ドルが全面安となる場面が見られた。ドル円は109円80銭近辺から一気に109円台前半へ値を落とした。

【ドラギ総裁講演でユーロ高牽制を見せず】
 ドラギ総裁のジャクソンホールでの講演は、日本時間26日午前4時に実施された。市場が期待したユーロ高へのけん制姿勢は見られず、金融政策についての新たな動きの言及もなかった。NY市場金曜日の夕方ということもあり、取引量はやや少なくなっていたが、市場はユーロ買いで反応。当局のユーロ高牽制への警戒感は、ユーロドルが1.19近辺で頭を抑えられる要因となっていたが、今回の講演でドラギ総裁がけん制姿勢を示さなかったことで、ユーロ買いに安心感が生じていた。
 ユーロドルは1.19台にしっかり乗せて2015年の年初以来の高値圏へ。

【トランプリスクを再確認】
 これから秋にかけて米国の予算関連の話が本格化する中で、トランプ大統領は国境の壁建設の予算動向次第では政府機関の閉鎖も辞さない姿勢を示した。支持者との集会で強気な姿勢を示した面もあるが、大統領からの政府機関閉鎖に関する直接の言及ということもあり、市場はドル売りで反応した。
 また、先週財源での合意が伝えられた税制改革について、今週大統領が発言を行うと報じられており、今週もトランプリスクを警戒する展開が続きそう。

【主要経済指標・イベントレビュー】
21日
米韓合同軍事演習(31日まで) 
ムニューシン財務長官 
減税は恒久的がより良い
22日
独ZEW景況感指数(8月) 
10.0
米ティラーソン国務長官 
北朝鮮はいくらか自制
23日
独製造業PMI速報値(8月) 
59.4
ユーロ圏製造業PMI速報値(8月) 
57.4
NZ政府 経済成長率見通し引き下げ
ダラス連銀総裁講演 
バランスシート縮小開始近く始めるべき
トランプ大統領 
国境の壁予算に関して政府閉鎖も辞さない
ドラギECB総裁講演 
QE及びフォワードガイダンスは成功
24日
米中古住宅販売件数(7月) 
544万件
米新規失業保険申請件数(19日までの週) 
23.4万件
ジャクソンホール年次シンポジウム(26日まで) 

25日
日本消費者物価指数(7月) 
前年同月比+0.4%
独Ifo景況感指数(8月) 
115.9
米耐久財受注(7月) 
前月比-6.8%
クリーブランド地区連銀総裁 
金融政策の正常化は正しい方向
イエレン議長ジャクソンホールで講演 
金融政策の言及なし
ドラギ総裁ジャクソンホールで講演 
インフレターゲットにはまだ届かず

【8月28日からの週の注目ポイント】
28日
ロンドン市場休場                       
29日
日本7月雇用統計                      ☆☆
米6月S&Pケースシラー住宅価格指数            ☆☆
米8月消費者信頼感指数                   ☆☆
30日
スイス8月KOF先行指数                   
独8月消費者物価指数                    ☆☆
米8月ADP雇用統計                   ☆☆☆
カナダ第2四半期経常収支                   
米第2四半期国内総生産(GDP)改定値          ☆☆☆
米パウエルFRB理事講演                  ☆☆
31日
日本7月鉱工業生産指数速報値                 
中国8月製造業購買担当景気指数               ☆☆
独8月雇用統計                       ☆☆
ユーロ圏8月消費者物価指数速報値             ☆☆☆
米7月個人所得・支出                   ☆☆☆
米新規失業保険申請件数                   ☆☆
米8月シカゴ購買部協会景気指数               ☆☆
1日
中国8月財新製造業購買担当景気指数             ☆☆
米8月雇用統計                      ☆☆☆
米8月ISM製造業景況指数                ☆☆☆
米7月建設支出                        
米8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値          ☆☆
*重要度を3段階で表示



2017年8月28日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL外為比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性および正確性を保証いたしません。

また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。

したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。

掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。

お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。

当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。

掲載情報のうち「外為マーケットコラム」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、

個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。