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外為マーケットコラム

ドル安進行


 4日からのドル円相場は、北朝鮮リスクやハリケーンによる米国への被害に対する警戒感などからドル安円高の動きが優勢となった。
 7日のECB理事会後のドラギ総裁の記者会見で、今後の量的緩和政策(QE)について、大枠を次回会合で決定という方針が示され、ユーロ高ドル安が進んだことも、ドル全面安の流れを誘い、ドル円にも重石に。
 週初は3日に実施された北朝鮮による6回目の核実験を受けてリスク警戒の動きが強まり、早朝から円高が進行した。1日のNY市場を110円台で終えたドル円は、109円台前半まで売り込まれ、その後少し戻したものの109円台後半でのもみ合いに。
 さらに、北朝鮮による大陸間弾道弾(ICBM)の発射準備との報道が5日に流れ、ドル安円高の動きが加速。9日の北朝鮮建国記念日に向けた動きが強まるとの思惑もドル売りを誘い、ドル円は108円台に。
 トランプ米大統領と米民主党が債務上限引き上げについてハリケーン被害の救済と組み合わせる形で暫定合意との報道が流れ、6日のNY市場でいったん109円台に戻したものの、ECB理事会後のドラギ総裁会見を受けたユーロ売りドル買いの流れなどに、再びドル安円高の動きへ。
 テキサス州を襲ったハリケーン・ハービーの被害からの回復が途上となる中、大西洋上のハリケーンとしてはここ10年で最大というハリケーン・イルマが週末にもフロリダ州に上陸との報道もドル売りに。
 メキシコ南部チアバス州沖で発生したM8.2の大地震が報じられたこともドル売りにつながり、7日には107円台までさらにドル安円高が進行した。

【ECB理事会は次回会合で量的緩和縮小の流れに】
 7日のECB理事会は、政策金利、量的緩和(QE/債券購入プログラム)ともに現状維持を決定した。理事会後に記者会見を行ったドラギ総裁は、12月末が期限の現行QEについて、次回10月の会合で大枠を決定すると発言。12月ぎりぎりまでQE関連の決定は難しいとみられていただけに、サプライズのユーロ買いドル売りとなった。

【カナダ中銀予想外の利上げ】
 6日に発表されたカナダ中銀金融政策理事会の結果は、予想外に0.25%の利上げを決めるものとなった。一部で期待感が見られたものの、7月に7年ぶりの利上げに踏み切ったところであり、時期尚早との見方が強かった。発表後は一気にカナダ買いに。

【豪ドル、節目しっかり超える】
 豪ドルは対米ドルでの節目0.80を上回る展開となっている。北朝鮮リスクなどを受けたドル全面安に、豪ドルもいったんは値を落としていたが、5日に発表された第2四半期純輸出が、予想外にプラス圏となり、豪ドル買いに。その後はドル全面安の流れにも支えられ0.80の節目を超えて上昇した。

【主要経済指標・イベントレビュー】
4日
G7 北朝鮮の核実験は断じて容認できない
5日
豪第2四半期経常収支 -96億豪ドル
豪中銀政策金利 1.50%
米製造業新規受注(7月) 前月比-6.8%
ブレイナードFRB理事 インフレが軌道に乗るまで追加利上げには慎重に
ミネアポリス連銀総裁 利上げは経済に実質的な打撃与えた可能性も
6日
豪GDP(第2四半期) 前期比+0.8%
カナダ中銀政策金利 1.00%(0.75%から利上げ)
米ISM非製造業景況指数(8月) 55.3
ダラス連銀総裁 17年の成長率2.25%と予想
米地区連銀経済報告(ベージュブック) 経済活動は緩慢ないし緩やかに拡大
トランプ大統領 民主党と債務上限引き上げ暫定合意
7日
ECB政策金利  0.00%
米新規失業保険申請件数(2日までの週) 29.8万件
ECB経済見通し 17年成長率2.2%(1.9%から引き上げ)
ドラギECB総裁 QEについての今後の大筋は10月に決定
8日
NY連銀総裁 米経済は全般にかなり良好
カンザスシティ連銀総裁 金利引き揚げる時期
日本国際収支(7月) 経常収支 2.32兆円黒字
日本第2四半期GDP (改定値) 前期比+0.6%
9日
中国消費者物価指数(8月) 前年比+1.8%
中国生産者物価指数(8月) 前年比+6.3%
北朝鮮建国記念日 軍事的挑発は見られず

【9月11日からの週の注目ポイント】
11日
日本機械受注                         
12日
英消費者物価指数(8月)                   ☆☆☆
英生産者物価指数(8月)                    ☆☆
13日
米生産者物価指数(8月)                    ☆☆
14日
豪雇用統計(8月)                       ☆☆
中国小売売上高(8月)                    ☆☆
中国鉱工業生産(8月)                    ☆☆
英中銀政策金利                      ☆☆☆
米消費者物価指数(8月)                   ☆☆☆
米新規失業保険申請件数(9日までの週)             ☆☆
15日
米小売売上高(8月)                    ☆☆☆
米鉱工業生産(8月)                     ☆☆
米NY連銀製造業景況指数(9月)                ☆☆
ユーロ圏財務相会合                     ☆☆
*重要度を3段階で表示



2017年9月11日

(みんかぶ 山岡 和雅)

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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