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外為マーケットコラム

米利上げ期待の高まりなどがドル高誘う

 9月25日からのドル円相場は、ドル高が優勢な展開となった。前週のFOMCで参加メンバーによる金利見通し(ドットチャート)において、FOMC参加メンバーの利上げに前向きな姿勢が確認されて広がった年内利上げ期待。26日に行われたイエレンFRB議長の講演において、「FOMCはゆっくりし過ぎないよう注意すべき。時間をかけた小幅利上げなければ景気過熱のリスク」と追加利上げを見送りすぎることのリスクが示されたことで、利上げ期待がさらに拡大し、ドル買いを誘った。
 トランプ大統領の税制改革への期待感もドル買いとなった。
 トランプ大統領と共和党議会は、トランポノミクスの大きな柱の一つである減税について、法人税の20%への引き下げなどの大枠を示した。事前報道で報じられたこともあり発表時点での反応は限定的も、事前からの反応と合わせドル買いに作用し、ドル円は一時113円台まで上昇を見せた。
 113円台では売りが出るなど、高値警戒感も見られたが、注目度の高いPCEデフレータの弱めの結果にも関わらず112円台前半がしっかりとなるなど、ドル高の流れが継続しており、ドル円は堅調地合いに。

【次期FRB議長人事報道がドル買いに】
 来年2月3日が任期末となるイエレンFRB議長の後任をめぐる思惑がドル買いを誘う場面が見られた。これまで本命といわれていたコーンNEC議長が就任する可能性が低くなったと報じられており、次期議長人事はかなり不透明となっている。イエレン議長の留任を含め、選択肢が多くなる中、先週金曜日にウォーシュ元FRB理事などがトランプ大統領と面談したことが伝わり、ドル買いとなった。元理事は利上げに積極的な発言をこれまでしてきており、ドル買いの材料と見られた。その他、コーンNEC議長、パルエルFRB理事らとも面談した模様。

【NZは選挙結果受けて軟調】
 23日のNZ議会選挙は与党国民党が勝利。ただ、過半数を握れなかったことで、連立の行方が不透明となり、NZドル売りが進む場面が見られた。
 28日のNZ中銀金融政策理事会では事前見通し通り金利の据え置きが決定された。声明では当面の緩和姿勢維持が示唆され、NZドル売りが広がった。NZ経済はかなり堅調な状況となっているが、中銀は慎重姿勢を崩さなかった。

【ユーロは頭の重い展開】
 ユーロは対ドル中心に頭の重い展開に。ドル全面高の動きに押されて部分もあるが、ユーロ事態でも売り材料が出ていた。24日の独連邦議会選挙では、メルケル首相率いるCDU/CSUが勝利したものの、議席を大きく減らし、極右政党が第3党へ躍進したことで、政治リスクが意識された。
 スペインのカタルーニャ州出の独立をめぐる住民投票の実施も、ユーロ売り材料となった。スペイン政府は住民投票結果にかかわらず、独立を認めない方針も、政情不安などへの警戒が広がった。ユーロドルは1.20近辺を付けた前週の動きから1.17台前半へ。

【主要経済指標・イベントレビュー】
25日
独Ifo景況感指数(9月) 
115.2
ドラギECB総裁 
ユーロ圏の回復は加速し広範にわたる NY連銀総裁 
一時的かつ特殊な物価要素の影響弱まる
シカゴ連銀総裁 
追加利上げにはインフレ上昇の明確な兆候が必要
李北朝鮮外相 
トランプ大統領に発言は宣戦布告に相当する

26日
NZ貿易収支(8月) 
-12.35億NZドル
米新築住宅販売件数(8月) 
56.0万件
米S&Pケースシラー住宅価格(7月) 
前年比+5.81%
米コンファレンスボード消費者信頼感指数(9月) 
119.8
モルノー・カナダ財務相 
現在の経済からすると追加利上げが予想される
ミネアポリス連銀総裁 
低インフレの継続は難問
トランプ大統領 
税制改革に関するきわめて包括的な報告を明日行う
イエレンFRB議長 
FOMCはゆっくりしすぎないように注意
トゥスクEU大統領 
英国のEU離脱交渉で満足な進展見られず

27日
米耐久財受注(8月) 
前月比+1.7%
米週間原油在庫統計 
-184.6万バレル
NZ中銀政策金利 
1.75%に据え置き
セントルイス連銀総裁 
現行の政策金利、短期的には適切の可能性高い
ポロズ・カナダ中銀総裁 
政策金利を機械的に操作しない、慎重に実行

28日
米GDP確報値(第2四半期) 
前期比年率+3.1%
黒田日銀総裁 
現在の景気拡大は持続性が高い
ボストン連銀総裁 
現在の低インフレ一時的で過剰反応するべきではない

29日
日本雇用統計(8月) 
失業率 2.8%
日本消費者物価指数(8月) 
前年比+0.7%
米個人所得支出(8月) 
前年比+1.4%
フィラデルフィア連銀総裁 
利上げをいったん止めているのは適切
30日
中国製造業PMI(9月) 
52.4

【10月2日からの週の注目ポイント】
2日
日銀短観(9月調査)                      ☆☆
米ISM製造業景況指数(9月)                ☆☆☆
ダラス連銀総裁、講演                      

3日
豪中銀政策金利                       ☆☆☆
米自動車販売(9月)                      
パウエルFRB理事、イベント参加                ☆☆

4日
米ADP雇用者数(9月)                     ☆☆
米ISM非製造業景況指数(9月)                ☆☆
イエレンFRB議長、講演                   ☆☆☆

5日
ECB議事録                          ☆☆
米製造業新規受注(8月)                   ☆☆
米新規失業保険申請件数(29日までの週)            ☆☆
パウエルFRB理事、講演                    ☆☆
サンフランシスコ連銀総裁、講演                ☆☆
フィラデルフィア連銀総裁、講演                ☆☆
カンザスシティー連銀総裁、講演                ☆☆

6日
米雇用統計(9月)                      ☆☆☆
NY連銀総裁、講演                       ☆☆
ダラス連銀総裁、講演                     ☆☆
セントルイス連銀総裁、講演                  ☆☆
アトランタ連銀総裁、講演                   ☆☆
ムーディーズ米格付け発表                  ☆☆

*重要度を3段階で表示



2017年10月2日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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