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外為マーケットコラム

ドル高進行、税制改革への期待などが支え


 23日からのドル円相場は、一時114円45銭を付けるなど、ドル高の動きが優勢となった。
 注目されている次期FRB議長人事に関して、タカ派で知られるテイラー・スタンフォード大学教授が優勢との見通しが週の前半に流れ、ドルを支える展開に。
 20日に上院で通過した予算決議案に関して、下院でも通過し、今後の税制改革への期待感が広がったことも、ドル買いを支える材料となった。
 週初は衆院選の結果を好感したドル買いに。与党勢力の勝利を受けて、今後のアベノミクス路線の継続などが期待され、リスク先行の動きを誘った。ドル円は114円台に乗せる動きを見せたものの、大台超えでは利益確定の動きも入り、113円台に。
 政治問題を受けてのNZドルや南アランドの売り、弱い物価統計を受けての豪ドルの売り、緩和姿勢を示した理事会結果を受けてのユーロの売りなども、ドル買いの流れを誘い、ドルは全面高の動きに。
 週の後半は下院での予算決議案通過に加え、強めの米経済指標もドル買いに。米第3四半期GDPが予算を大きく上回る前期比年率3.0%の上昇を示したことがドル買いを誘った。前期の3.1%に次ぐ強めの数字に、米景気の力強さが印象付けられた。
 次期FRB議長人事に関しては、金曜日のNY市場でパウエルFRB理事が有力との報道が流れ、ドル売りが入る場面も見られた。現状の理事中では中立派のパウエルFRB理事であるが、対抗馬とされるテイラー教授が超タカ派だけに、対比としてパウエルFRB理事が議長就任ならばドル売りという流れが出来ている。

【NZドル、新首相発言で売りが出る流れに】
 連立交渉の結果、先月の議会選挙で第一党となった国民党ではなく、第二党、第三党、第四党の連立政権樹立が決まり、新首相となることとなった第二党である労働党のアーダーン党首が会見。懸念されていた財政支出拡大問題に関して、財政均衡への責任を負うことを示し、いったんはNZドル買いも、NZ中銀の責務に雇用の最大化を追加する可能性を示し、緩和政策長期化懸念からNZドル売りを誘った。第三党であるNZファースト党がNZドルレートの管理について発言していることなども、NZドル売りを誘っている。

【豪ドルはCPIの弱さに副首相議員資格否定などが追い打ち】
 第3四半期消費者物価指数(CPI)は、予想を大きく下回る弱めの結果となり、豪ドル売りの流れが強まった。当面の緩和姿勢維持が意識され、利上げの兆候が見えない中で、米国との金利差縮小懸念が広がった。
 さらに、豪州の高等裁判所は27日、二重国籍問題が取りざたされた5名の議員について、憲法に基づき議員資格がないとの判断を下した。5名のうち、すでに7月に辞任している2名に加え、副首相を含む3名が議席を失い、与党は下院での過半数を失うこととなった。この報道を受けて、豪ドルはさらに売りが強まる場面が見られた。

【カナダ中銀は緩和姿勢示す】
 カナダ中銀は25日の金融政策会合で事前見通し通り政策金利の現状維持を発表。経済成長見通しについては引き上げたものの、インフレ目標を先延ばしし、NAFTA再交渉の不透明感にも言及して、追加利上げに慎重な姿勢を強調したことで、カナダ売りが入る展開がみられた。

【南アランド急落、財政赤字懸念で】
 財政赤字拡大の見通しが示されたことを嫌気し、南アランドが急落を見せた。今後の格下げ見通しが強まったとの思惑がランドからの投資資金の流出を誘う展開となった。

【ECB理事会、量的緩和を9か月300億ユーロに】
 ECBは木曜日の理事会で、12月末が期限となっている量的緩和政策(債券購入プログラム)について、現行の月額600億ユーロを300億ユーロに減額したうえで、9月末まで延長することを示した。当初見込まれていた半年よりも長期化したことで、今後の追加利上げ見通しが先送りされたうえ、状況によってはさらなる延長の可能性が示されたことで、ユーロ売りの動きが広がった。

【主要経済指標・イベントレビュー】
23日
日銀金融レポート 金融システムは安定を維持
ユンケル欧州委員長 英国のEU離脱は悲劇
カンリフ英中銀副総裁 利上げ時期議論の余地
24日
独ユーロ圏製造業PMI速報値(10月) 独60.5 ユーロ58.6
サンダースホワイトハウス報道官 パウエルFRB理事、テイラー氏らが大統領が検討中の議長候補
25日
英GDP速報値(第3四半期) 前年比+1.8% 刈込平均前年比+1.8%
独Ifo景況感指数(10月) 116.7
米耐久財受注(9月) 前月比+2.2%
米新築住宅販売件数(9月) 66.7万件
カナダ中銀 政策金利 1.00%
ボロズカナダ中銀総裁 インフレ目標の達成時期の見通しを2018年下半期に後退
26日
デベル豪中銀副総裁 インフレはデータより弱い可能性
ECB政策金利 主要金利0.0%
ECB量的緩和 月額購入額300億ユーロに減額 9月末まで
ドラギECB総裁 QEは少なくとも来年9月まで継続
米中古住宅販売制約指数(9月) 前月比0.0%
米新規失業保険申請件数(21日までの週) 23.3万件
27日
日本消費者物価指数(9月) 生鮮食料品除くコア・前年比+0.7%
米GDP速報値(第3四半期) 前期比年率+3.0%
テイラー・スタンフォード大学教授 米経済成長が期待外れな状態は経済政策が要因
カタルーニャ自治州議会 独立を宣言

【10月30日からの週の注目ポイント】
30日
米個人所得支出(9月)                   ☆☆☆
米PCEデフレータ(9月)                  ☆☆☆
31日
日本雇用統計(9月)                     ☆☆
日銀会合結果                       ☆☆☆
黒田日銀総裁、会見                     ☆☆☆
中国製造業PMI(10月)                    ☆☆
米消費者信頼感指数(10月)                  ☆☆
米S&Pケースシラー住宅価格(8月)                
1日
米自動車販売(10月)                      
米ADP雇用者数(10月)                    ☆☆
米ISM製造業景況指数(10月)                ☆☆☆
米FOMC                          ☆☆☆
2日
英中銀政策金利                       ☆☆☆
英中銀四半期インフレ報告                 ☆☆☆
米新規失業保険申請件数(28日までの週)            
アトランタ連銀総裁、講演                   ☆☆
パウエルFRB理事、講演                    ☆☆
3日
米雇用統計(10月)                     ☆☆☆
米ISM非製造業景況指数(10月)               ☆☆☆
ミネアポリス連銀総裁、講演                   
(週内)トランプ大統領が次期FRB議長指名             ☆☆☆
*重要度を3段階で表示



2017年10月30日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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