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外為マーケットコラム

米税制改革の年内成立見通し、ドル買いが優勢


 12月11日からのドル円相場は、週の後半にドル高に対する調整の動きがやや優勢となり、ドル円は一時113円ちょうど近くまで値を落とす場面が見られた。
 週の半ばまではドル高基調が継続。114円手前の売りが頭を抑えたものの、12日のNY市場で米生産者物価指数の好結果を受けて、前週の高値を上回る場面が見られるなど、しっかりの展開が続いた。
 しかし、13日にドル売りが一気に優勢となった。12日に行われたアラバマ州での連邦上院補欠選挙が13日日本時間午前10時に締め切られ、即時開票に。かなりの接戦となったが、13日午後には民主党のジョーンズ候補の勝利が確定した。これにより米上院の勢力図が共和党51対民主党49と差が縮まり、今後の税制改革法案などでの造反者の出る余地が減ったことで、ドル売りが優勢となった。
 さらに同日NY市場朝の米消費者物価指数の食品・エネルギーを除いたコア部分が予想を下回り、大きなドル売り材料に。来年以降の追加利上げ期待を後退させる結果がドル売りを誘った。
 同日NY市場午後に発表されたFOMCでは、予想通りの利上げを発表。成長見通しなどが引き上げられたが、インフレ見通しが据え置かれ、物価鈍化傾向が意識されたことで、ドル売りが強まる展開となった。
 上下両院協議会で税制改革法案の修正案が発表されたが、同案に反対する議員が出ており、さらなる修正が必要ということもあって、市場の反応は一息となった。
 その後もドル安基調が継続し、米債利回りの低下などもあって、週末には112円ちょうど近くまで。もっとも、金曜日の海外市場では安値から値を戻し、112円台後半で週の取引を終えている。

【米税制改革法案は年内成立へ】
 13日に共和党の上下両院協議会は税制改革法案の修正案で暫定合意。減税の開始時期など、大きな違いが見られた上下両案だが、法人税率を20%から21%に引き上げるなどの調整で、2018年からの減税開始で合意した。もっとも、ルビオ上院議員がチャイルドケアに対する税制優遇を求めるなど、2名の上院議員が反対。アラバマ州での連邦上院補欠選挙での共和党の敗北で、2名造反者が出ると法案が成立しないため(50対50の同数の場合は、上院議長を兼ねる副大統領が採決するため共和党案は成立する)、再度の調整に入った。週末にさらなる修正案で合意。造反2議員も賛成の意向を示したことで、年内の成立が確実視される状況となった。下院は19日にも採決を行う見込み。30年ぶりの大型改革に対する期待感は強く、再修正案の合意が見込まれた金曜日NY市場ではドル高株高が見られた。今後もドル買いの材料となる可能性が高い。

【ECB理事会金利据え置き】
 14日に行われたスイス、英国、ユーロ圏の政策金利は発表はいずれも据え置き。ポンドは全会一致の据え置きで、利上げ主張者が出なかったことで、ややポンド売りで反応。ECBは成長及び物価見通し引き上げで、いったんはユーロ買いも、2020年のインフレ見通しがまだ+1.7%と、目標に届いておらず、上昇後は反落する展開となった。ドラギ総裁は、2か月前の理事会時点に比べて目標到達の公算が高まったとして、前向き姿勢を示し、当初のユーロ買いに寄与も、上値では売りが出ていた。

【トルコリラ急落】
 14日のトルコ中銀政策金利発表で、主要金利は事前見通し通り据え置き。後期流動性ウィンドウ金利は0.5%の引き上げとなった。市場は同金利の1.0%引き上げを見込んでいたため、期待に届かない慎重な動きとして、トルコリラが一時急落を見せた。利上げ期待で政策金利発表前に3.8台までドル安リラ高が進んだドルリラは、一気に3.88を超え、その後3.90に迫る動きが見られた。

【豪雇用予想を超える強さ】
 14日の豪雇用統計で雇用者数は6.16万人増と、予想の1.90万人を大きく超える増加を見せた。人口的に見てかなりの強さで、豪ドルは一時上昇する展開に。もっとも国際商品市場への警戒感や、米利上げ基調を受けての金利差縮小懸念もあり、上昇一服後は対米ドルで売りが出る展開に。

【主要経済指標・イベントレビュー】
11日
トルコ第三四半期GDP 前年比+11.1%
NZ中銀、オア元副総裁を次期総裁に指名、来年3月27日に就任
12日
独ZEW景況感指数(12月) 17.4
英消費者物価指数(11月) 前年比+3.1%
米生産者物価指数(11月) 前年比+2.9%
13日
英ILO失業率(10月) 4.3%
米消費者物価指数(11月) 前年比+2.2% 同コア前年比+1.7%
米FOMC 政策金利 1.25%-1.50%に引き上げ
FOMC声明 インフレは中長期的に2%目標へ向かう
FOMC見通し PCEデフレータ 2018年+1.9% GDP 2018年+2.5%
イエレン議長 米税制改革法案のマクロ経済への影響は不透明
14日
豪雇用統計(11月) 雇用者数+6.16万人
中国小売売上高(11月) 前年比+10.2%
英中銀政策金利 0.50% 全会一致の据え置き
ECB政策金利 主要政策金利0.00%
トルコ中銀政策金利 主要政策金利8.00%
米小売売上高(11月) 前月比+0.8%
ECB 見通し悪化すればQEの規模拡大や期間延長をする可能性
ECBスタッフ経済予測 2018年のインフレ見通しを1.2%から1.4%に引き上げ
ドラギ総裁 現在の金利水準はQE終了後もしばらく継続
15日
日銀短観(第4四半期) 大企業製造業・業況判断25
米鉱工業生産(11月) 前月比+0.2%
EU首脳会議 英EU交渉の第2フェーズ入りを承認、全会一致

【12月18日からの週の注目ポイント】
18日
日銀短観企業物価見通し                   ☆☆
19日
独IFO景況感指数(12月)                   ☆☆
米住宅着工件数(11月)                   ☆☆
20日
米中古住宅販売件数(11月)                 ☆☆
英首相、党首討論                      ☆☆
21日
日銀金融政策決定会合                   ☆☆☆
米GDP確報値(第3四半期)                  ☆☆
スペイン・カタルーニャ州議会選挙             ☆☆☆
22日
米耐久財受注(11月)                    ☆☆
米個人所得支出(11月)                  ☆☆☆
米新築住宅販売件数(11月)                  
*重要度を3段階で表示



2017年12月18日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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