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外為マーケットコラム

政治情勢など警戒もドル高円安が優勢に


 6月25日からの週は、ドル円が週前半の109円30銭台から週末には一時110円90銭台を付けるなど、ドル高円安の動きが優勢となった。
 週の初めは通商問題への懸念がドル円の頭を押さえた。月曜日朝に報じられた欧州に対する追加関税の示唆や、中国企業の米ハイテク企業への投資制限の話題がドル売りを誘った。
 もっとも対中強硬派で知られるナバロ米NTC委員長が「中国や他国からの米国への投資を規制する計画はない」と発言したことで、ドル売りが一服し、一時110円台を回復するなど、値を戻す展開に。
 その後再び頭が重くなる場面も見られたが、トランプ大統領が投資制限での対中強硬策に慎重な姿勢を示し、結局既存の対米外国投資委員会(CFIUS)を利用すると、強硬策を見送ったことでドル円はしっかりに。
 ユーロが週後半のEU首脳会議(EUサミット)において、最重要課題とされた移民問題での合意に達したことでユーロが対ドル、対円で買われ、リスク先行からの円売りも優勢に。ドル円も110円台後半を付ける動きとなった。
   もっとも金曜日NY市場夕方にポジション調整からドル安円高が進行したように、市場は政治情勢などへの警戒感を継続している。

【EUサミットは合意に達する】
 EUサミットは、移民問題が主要議題となった。今回のサミットが初参加となるイタリアのコンテ首相は、移民問題に関する従来のダブリン合意の修正がみられない場合、合意に回らないと発言するなど、波乱含みのサミットとなった。EU外の第3国に移民流入施設を設置するなどの提案がみられ、結局は同問題での合意に達したことでユーロ買いに。

【英タカ派の後任にハト派でポンド売りの場面も】
 タカ派で知られるマカファティー英金融政策会合(MPC)委員が8月末で任期満了となり、その後任として指名されているハスケル次期委員の議会証言が26日に行われた。次期委員は現時点での利上げに否定的で、ブレグジットに対する警戒感を示すなど、ハト派的な姿勢が目立つ答弁を行った(マカファティー委員は直近の会合で利上げに投票している)。これをうけてポンドは値を落とす場面がみられ、ポンド円が145円割れ。その後、ブレグジットがらみへの警戒で対ドル、対円ともに値を落とし、143円台までポンド安が進む場面がみられた。週末にかけては円安の動きに加え、英GDP確報値の上方修正などが支えとなり、一転して146円台に。

【主要経済指標・イベントレビュー】
25日
独Ifo景況感指数(6月) 101.8
米新築住宅販売件数(5月) 68.9万件
トランプ大統領 貿易障壁には相互主義を超える対応
ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長 中国へも他国へも米国への投資制限策の計画はない
26日
米S&Pケースシラー住宅価格(4月) 6.56%
ハスケル次期英MPC委員 直ちに利上げすることには否定的
マカファティー英MPC委員 英中銀は利上げを躊躇すべきではない
アトランタ連銀総裁 通商問題の不確実性はFRBの仕事を難しくする
ダラス連銀総裁 経済にとって関税措置の善し悪しに言及するのは時期尚早

27日
NZ政策金利 1.75%
米耐久財受注(5月) 前月比-0.6%
米中古住宅販売制約指数(5月) 前月比-0.5%
米週間原油在庫統計 原油 前週比−989.1万バレル
ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表 不当な関税に対して米国は国際ルールの下で必要なすべての行動をとる
英中銀金融安定報告 ブレグジットが金融安定にとっての主な国内リスク要因
カーニー英中銀総裁 英国の銀行の資本比率は上昇、ブレグジットのショックに耐えられる
トランプ米大統領 中国投資制限について最も厳しい措置は取らないと決定
ボストン連銀総裁 インフレ期待抑制ならよりリスクをとることができる

28日
米GDP確報値(第1四半期) 前期比年率+2.0%
ECB経済報告 インフレの持続的な調整が進展している
セントルイス連銀総裁 当面は現状維持が望ましい
アトランタ連銀総裁 利上げペースの減速を容認

29日
日本雇用統計(5月) 失業率 2.2%
独失業率(6月) 5.2%
ユーロ圏消費者物価指数(6月) 前年同月比+2.0%
米個人所得支出(5月) 前月比+0.2%
米PCEデフレータ(5月) +2.3%

30日
中国製造業PMI(6月) 51.5
1日
メキシコ大統領選 ロペスオブラドール元メキシコ市長 出口調査で圧倒的優勢

【7月2日からの週の注目ポイント】
2日
中国財新製造業PMI(6月)                   ☆☆
ユーロ圏失業率(6月)                     
ユーロ圏生産者物価指数(6月)                 
米ISM製造業景気指数(6月)                ☆☆☆

3日
豪中銀政策金利                      ☆☆☆
ユーロ圏小売売上高(5月)                   
米製造業新規受注(5月)                    
米自動車販売(6月)                      
米株式・債券は短縮取引                     

4日
中国財新サービス業PMI(6月)                  
米国は独立記念日祝日で休場                  

5日
カーニー英中銀総裁、講演                    
米FOMC議事録                        ☆☆
米ADP雇用者数(6月)                    ☆☆
米ISM非製造業景気指数(6月)                ☆☆
6日
米貿易収支(5月)                      ☆☆
米雇用統計(6月)                     ☆☆☆

*重要度を3段階で表示



2018年7月2日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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