06年の為替相場はユーロ一人勝ち
クリスマス休暇を控え、欧米市場はポジション調整中心の取引になりやすい時期だが、ユーロ・円は史上最高値の更新が続き、年初より12%上昇している。ユーロ・ドルは1ユーロ=1.3180ドル台で推移し、年初より約10%上昇。ドル・円は依然として1ドル=115〜119円を中心としたレンジ相場で年初と同水準だ。06年はユーロの一人勝ち状態だった。07年は米国、ユーロ圏、日本とも景気のスローダウンが予想されるが、第2四半期に米金利が引き下げられるとの見方が増えており、来年の春頃までは、ドルの反発力は限られそうだ。
【住宅産業が米景気のカギ握る】
06年前半に好調を維持した米景気の失速の要因として金利上昇と価格高騰による住宅市場の低迷が挙げられる。11月の米住宅着工件数は前月比+6.7%となり、年率換算で158万8,000戸となった。最悪期は脱したようだが、住宅市場の好況の目安とされる200万戸を大きく下回っており、低迷期が続く可能性がある。住宅産業は自動車産業や鉄鋼、化学などの素材型産業とともに米国の基幹産業とされ、景気のカギを握っている。
米住宅価格は好景気を追い風に90年代前半から上昇傾向が続いてきたが、2006年は地域、州によっては前年比マイナスになるところが出る可能性がある。ここ数年、米不動産市場は非常に投機的でバブルと称された。この半年でやや落ち着きを見せ始めているが、米国への移民の増加、人口増加の構造上、大幅な下落はないだろう。景気、雇用情勢、金利動向がカギであり、高騰した住宅・不動産価格が下落傾向になると消費者の購買意欲が刺激され、着工、販売件数とも増加基調になるとみられる。また金利が引き下げられれば、住宅市場はその恩恵を受けることになろう。
(オーバルネクスト/森 成俊)
2006年12月21日
株式会社オーバルネクスト 森 成俊
- 担当
- 商品先物市場、為替
- 信条
- 商品先物取引というと、一部の限られた人のみの市場、取引のしくみが難しいとのイメージがありますが、上場品目は株式ほど多くなく、調査・分析対象が絞りやすい面もあります。商品先物市場の底辺拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
- 経歴
- 91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の商品市況のコメンテーターも務める。
株式会社オーバルネクスト
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