ドル・円は昨年10月の高値に再挑戦
ドル・円が1ドル=119円台半ばに上昇し、昨年10月につけた高値119.88円に再挑戦している。ドルは対ユーロでも堅調に推移しているが、5日に発表された昨年12月の米雇用統計がドル上昇のきっかけとなった。昨年12月の米国での非農業部門の就業者数は前月比16万7,000人増となり、事前予想の11万人増を大幅に上回った。10、11月の非農業部門の就業者数は上方修正されており、労働市場は拡大している。そのため、早期利下げの見方が後退し、ドル買いにつながっている。昨年11月の米貿易統計で赤字幅は前月比1.0%減の582億3,300万ドルに縮小し、3カ月連続で減少したこともドルの買い安心感を招いている。昨年はユーロの一人勝ちだったが、ユーロとドルの人気の差が少し縮小してきた。
今月17、18日に日銀金融政策会合が控えているが、再利上げが見送られれば、日米金利差は縮小せず、ドル高・円安の流れが加速する可能性がある。120円の節目を上抜いた場合、次のターゲットは05年11月の高値121.38円になる。
米景気は昨年後半から減速傾向となり、今年半ばに連邦準備制度理事会(FRB)は利下げに踏み切るとの見方がドルの上値圧迫要因になっていた。しかし年明けに発表された経済指標は、12月の雇用統計以外にも12月の製造業業況指数が前月の49.5から51.4に上昇し、不況と好況の分岐点とされる50を超え、景気の強さを示した。1月は米企業の06年第4四半期の企業業績の発表がある。好業績を持続し、株式市場が上値を試すことになれば、ドルの強気材料になるだろう。
(オーバルネクスト/森 成俊)
2007年1月11日
株式会社オーバルネクスト 森 成俊
- 担当
- 商品先物市場、為替
- 信条
- 商品先物取引というと、一部の限られた人のみの市場、取引のしくみが難しいとのイメージがありますが、上場品目は株式ほど多くなく、調査・分析対象が絞りやすい面もあります。商品先物市場の底辺拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
- 経歴
- 91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の商品市況のコメンテーターも務める。
株式会社オーバルネクスト
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