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日柄面からは上昇一服?
現在の為替市場の原動力となっているのは、経済ファンダメンタルズというより、ポジション調整の動きやオプションに絡む売買によるものが大きくなっています。市場では以前、米経済の深刻化で、だれしもドルの暴落を予想していました。「ドル・円は80円を割り込む!」「ドル・円は50円になる!」などという声も聞こえたほどです。
しかし、実際のドル・円は87円台で底堅い展開となった後、反発に転じました。このことで、ドル・円が80円を割り込むとの見方からのオプション売買や、ドル売りポジションを持っていた投機家が、一斉にポジションの巻き戻しやヘッジはずし(ドル買い)を行いました。そしてこのことが、最近のドル・円の急上昇の背景にあるのです。
以前、90円を行使価格とする大量のオプションが満期を迎えた2月5日に、ドル・円は、90円手前の防戦売りをこなし、90円を突破しました。そしてこのことでドル売りポジションの巻き戻しが起き、ドル・円は92円台まで上昇が加速したのです。そしてこの動きは93円や95円、98円でも見られ、ドル・円は90円近辺から99円台まで一気に上昇する展開となったのです。
そして今月5日にはこの逆のことが起こりました。この日は、100円を行使価格としたオプションがあり、100円突破が注目されました。しかし、今回は100円手前の防戦売りが優勢となり、ドル・円は100円突破に失敗したのです。このことで、ドル・円は97.72円まで急落する展開となりました。このように、ドル・円は節目節目が意識され、その水準が防衛されると急落し、突破すると上昇が加速するという展開が続いている状況となっています。
このことから、今後も100円のラインは意識される水準となるでしょう。そしてこの100円を超えてくれば、ストップロスのドル買いが発動され、さらに上値を伸ばす可能性がでてきます。通貨オプション市場では、105円や110円のオプション取引も成立しているといいます。ドル・円は100円を超えてくれば、昨年の8月15日の高値から、12月17日の安値までの61.8%戻しである101.67円やダブルボトムの目標値102円近辺がターゲットとなるでしょう。一方、現在下値支持線となっている97円を割り込んでくれば、今度は95円の節目が意識されるでしょう。また、昨年12月17日の安値から、3月5日の高値までの半値押しが93.40円であることから、93円水準まで調整する可能性もあります。
【日柄面からみると・・・・】
ではここでドル円チャートを日柄面から見てみましょう。昨年11月4日の高値から、12月17日の安値までの下落に要した日数は、32日となっています。そして今回の1月21日安値から3月5日高値までの上昇に要した日数も32日となっています。そしてこのチャートを見ると、1月6日を中心にミラーのようになっていることが分かります。このことから、今回の上昇は今後一服する可能性が高いでしょう。そしてこの相場がミラー相場となっていると仮定すれば、今後13日まで、ドル・円は下落基調が続くことが予想されます。

2009年3月9日
(オーバルネクスト/二見 朱里)
株式会社オーバルネクスト 二見 朱里
- 担当
- 農産物、為替
- 信条
- 日々国際金融情勢を反映しながら動く為替相場に興味を持ち、現在は、得意な数学的なアプローチを中心に、さまざまな角度から分析を試みています。このコラムでは毎週の為替相場を予想する上で重要なポイントを分かりやすくお伝えできるように努力したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
- 経歴
- 東京大学大学院数理科学研究科卒業後、2007年オーバルネクスト入社、情報企画グループに在籍
オーバルネクストは、国内外の先物取引や為替情報に関する各種のニュースやデータを配信、またこれらの情報に伴うシステム開発を手がけ、現在では国内有数のソフトウエア・ベンダーとしての地位を確立しております。スピードと正確性に富むニュースやデータの配信に加え、オーバルネクスト独自の情報分析を含む各種コンテンツを一般投資家や各種ブローカーの皆様へ幅広く提供しています。
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