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外為マーケットコラム

米長期金利上昇受けてドル高へ


 4月23日からの週は、ドル高の動きが強まり、ドル円は一時109円台半ばまで上値を伸ばす展開となった。
 米債利回りの上昇が続き、10年債利回りが節目といわれる3%を超える動きを見せたことで、ドル高の動きが加速した。北朝鮮やシリアなどの有事リスクが後退し安全資産である米国債を売る動きが広がったことや、長らく続いた長短金利格差縮小(フラットニング)に対する調整、さらには米国の減税実施による財政赤字拡大懸念などが、米長期債の売り圧力につながり、利回りが上昇したもの(国債価格下落=利回り上昇)。
 ドル円だけでなく、ユーロドルやポンドドルでもドル買いが優勢に。ユーロは対ドルでの1.24台の重さが意識されており、ポジション調整が優勢に。ポンドは英第1四半期GDP速報値の下振れにより、元々低下気味であった5月の利上げ期待がさらに後退し、ポンド売りドル買いを誘った。
 ドル円は週の初め23日にポイントとみられた108円を上抜けし、ドル買い円売りに勢いが出た。その後も米債利回りの上昇傾向がドルを支える形で、ドル高が継続。110円手前には実需筋の売りなどもあり、上値を抑えられたものの、109円台の高値圏で週の取引を終えている。
 26日、27日の日銀金融政策決定会合はほぼ無風状態での通過となった。事前見通し通り、従来の長短金利操作付き量的質的緩和政策を維持。片岡委員がこれまで同様により積極的な緩和を求めて反対に回ったものの、今回が初の会合参加となる雨宮・若田部両新副総裁は賛成に回った。発表1時間ほど前に日経新聞がWEBで誤って現状維持を流した際に、少し円高の動きが見られたが、実際の発表時には影響はほぼ見られず。
 26日のECB理事会は、事前見通し通り現状維持を決定。その後のドラギ総裁会見は景気の勢い鈍化を認める慎重なものであったが、今後の拡大についての自信を示唆するなど、好悪交わった内容。基本的に慎重な姿勢が目立つ総裁だけに、予想以上の慎重さはなかったとして発言直後はユーロ買いの動き。もっとも、出口戦略への言及がなく、今回の会合では9月まで継続する現状の量的緩和についての議論はなかったとしたことなどから、その後ユーロ売りが広がった。

【英利上げ期待がさらに後退】
 もともとはほぼ織り込む勢いが見られた5月の英中銀金融政策会合(MPC)での利上げであるが、18日の英消費者物価指数の弱さや、それを受けたカーニー英中銀総裁による慎重発言などで、利上げ期待が後退。さらに先週27日には英第1四半期GDP速報値が、予想の前期比+0.3%、前年比+1.4%に対してそれぞれ+0.1%、+1.2%とかなり弱く出たことで、利上げ期待がもう一段後退という流れとなり、ポンドの対ドルなどでの売りを誘った。

【トルコが予想以上に後期流動性金利を引き上げ】
 トルコ中銀は25日、後期流動性金利を0.75%引き上げ、13.50%とした。市場の予想は0.5%の引き上げとなっており、予想以上の引き上げ。主要政策金利であるレポ金利は+8.0%で据え置かれている。トルコはインフレターゲットをはるかに超えた高インフレ状態が続いており、最新3月の消費者物価指数は前年比+10.2%と、ターゲットの5.0%の倍以上となっている。

【主要経済指標・イベントレビュー】
23日
黒田日銀総裁 2%のインフレ目標達成はまだ道半ば
独製造業PMI速報値(4月) 58.1
ユーロ圏製造業PMI速報値(4月) 56.0
米中古住宅販売件数(3月) 560万件

24日
豪消費者物価指数(第1四半期) 前年比+1.9%
独Ifo景況感指数(4月) 102.1
米新築住宅販売件数(3月) 69.4万件
米消費者信頼感指数(4月) 128.7
 
25日
トルコ中銀政策金利 現状維持 8.00%

26日
ECB政策金利 現状維持 0.00%
ECB理事会 声明 現状の金利水準をQE終了まで継続
ドラギECB総裁 金利はQEの終了後も相当な期間現在の水準に留まる
米耐久財受注(3月) 前月比+2.6%
米新規失業保険申請件数(21日までの週) 20.9万件

27日
日本雇用統計(3月) 失業率+2.5%
日銀政策金利 現状維持 -0.1%
黒田日銀総裁記者会見 金融環境は極めて緩和した状態
英GDP速報値(第1四半期) 前年比+1.2%
米GDP速報値(第1四半期) 前期比年率+2.3%
ハセットCEA委員長 GDPはポジティブサプライズは少なかった

【4月30日からの週の注目ポイント】
30日
中国製造業PMI(4月) 51.4
米個人支出(3月) +0.4%
米PCEデフレータ(3月) +2.0%
米中古住宅販売仮契約指数(3月) +0.4%

1日
豪中銀政策金利                      ☆☆☆
ロウ豪中銀総裁、講演                     
ポロズ加中銀総裁、講演                    
米ISM製造業景況指数(4月)                ☆☆☆

2日
ユーロ圏GDP速報値(第1四半期)                
米ADP雇用者数(4月)                     
米週間原油在庫統計                      
米FRB政策金利                       ☆☆☆

3日
豪貿易収支(3月)                       
米貿易収支(3月)                      ☆☆
米耐久財受注(3月)                      
米製造業新規受注(3月)                    
米ISM非製造業景況指数(4月)                ☆☆

4日
豪中銀四半期金融政策報告                  ☆☆
米雇用統計(4月)                     ☆☆☆
ダドリーNY連銀総裁、講演                   ☆☆

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2018年5月1日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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