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外為マーケットコラム

ドル高一時強まるも、110円近辺が重い


 5月7日からの週は、週の半ばにかけてドル高の動きが広がり、ドル円は110円を一時つける動きとなったが、大台を付けたところで上昇が一服。5月2日の高値も付けきれず、その後は調整の動きが優勢となった。
 ドル円は週前半の109円挟みでのもみ合いから、日本企業のM&A関連報道を好感したドル買い円売りの動きや、再び10年債利回りが3%台に乗せるなど、米長期金利が上昇したことなどがドル買いにつながった。
 10日発表の英四半期インフレ報告での物価見通しの引き下げなどを受けたポンド売りドル買いなど、欧州通貨安ドル高の動きも目立ち、ドルは一時全面高基調に。
 しかし注目された10日の米消費者物価指数(4月)が予想を下回ったことで、年内後2回ではなく、あと3回の利上げがあるのではとの期待が後退。ドル買いの動きに調整が入る格好となった。
 ドル円は比較的しっかりも、欧州通貨の買い戻しが目立つ展開。米債利回りも週末にかけて下げており、ドル売りを誘った。

【英四半期インフレ報告は慎重姿勢優勢】
 10日の英スーパーサーズデー、政策金利、量的緩和は事前見通し通り現状維持を発表。同時に発表された四半期インフレ報告では、今年の経済成長率見通し、今年及び来年・再来年の物価見通しが引き下げられた。これを受けて、英中銀の利上げ期待が後退。もともとは今回のスーパーサーズデーでの利上げが見込まれていたが、先月発表の主要指標が軒並み弱く、8月以降に期待先送りされて迎えた今回の会合であったが、四半期インフレ報告を受けて、年内も厳しいのではとの思惑が広がり、ポンド売りとなった。もっとも、カーニー総裁が年内の利上げ見通しを示したことで売りが一服。週末にかけてはポンドの買い戻しが目立った。

【米消費者物価指数は期待外れ】
 10日の米消費者物価指数は予想を下回る数字となった。中古自動車や航空運賃の引き下げなどが全体の物価を押し下げた格好。米国の物価はインフレターゲットの対象であるPCEデフレータがターゲットの2.0%に達したことで、利上げへのハードルが大きく下がった状況にあり、今回の消費者物価指数が強めに出ると、年内の利上げ見通しが、これまでのあと2回から3回に押上げられるのではとの期待があった分、弱めの数字に失望売りを誘った。

【NZ中銀金融政策会合は慎重】
 10日のNZ中銀政策金利発表は、事前見通し通り政策金利を現行の1.75%で据え置いた。声明では、インフレの抑制から追加利下げの可能性を残したほか、利上げ時期の予想を19年第3四半期に先送りする慎重なものとなり、NZドルは発表後売りが強まる展開となった。

【主要経済指標・イベントレビュー】
7日
リッチモンド連銀総裁 米成長は消費者と企業の信頼感で引き上げられている
アトランタ連銀総裁 インフレが2%をある程度超えても問題ない

8日
豪小売売上高(3月)前月比 0.0%
ダラス連銀総裁 年内の利上げ、全体で3回とに見通しを変えず
パウエルFRB議長 新興国市場は自身の脆弱さを低下させている
トランプ大統領 イラン核合意から離脱

9日
米生産者物価指数(4月)前年比+2.8% 同コア前年比+2.3%
米週間原油在庫統計 原油前週比-219.7万バレル
NZ中銀政策金利 1.75%
アトランタ連銀総裁 2%のオーバーシュートは問題ではない

10日
日本国際収支(3月) +3兆31223億円
中国消費者物価指数(4月) 前年比+1.8%
中国生産者物価指数(4月) 前年比+3.4%
英中銀政策金利 0.50%
黒田日銀総裁 日本の景気、緩やかながら、着実に拡大
英中銀四半期インフレ報告 2018年インフレ見通しは2.4%(前回2.7%)
カーニー英中銀総裁 英経済、インフレは弱まってきている
米消費者物価指数(4月) 前年比+2.5% 同コア前年比+2.1%
米新規失業保険申請件数(5日までの週) 21.9万件

11日
米輸入物価指数(4月) 前月比+0.3%
米ミシガン大学消費者信頼感指数(5月) 98.8

【5月14日からの週の注目ポイント】
14日
セントルイス連銀総裁、講演                   
クリーブランド連銀総裁、講演                  

15日
中国小売売上高(4月)                     
中国鉱工業生産(4月)                     
独GDP速報値(第1四半期)                  ☆☆
米小売売上高(4月)                     ☆☆☆
ダラス連銀総裁、講演                      
サンフランシスコ連銀総裁、講演                 
上院委、次期FRB副議長らの指名承認公聴会            

16日
日本GDP速報値(第1四半期)                 ☆☆
米鉱工業生産(4月)                       
米住宅着工件数(4月)                      
アトランタ連銀総裁、講演                    
セントルイス連銀総裁、講演                   
タイ中銀政策金利                       
ブラジル中銀政策金利                     

17日
豪雇用統計(4月)                    ☆☆☆
米景気先行指数(4月)                    
米新規失業保険申請件数(12日までの週)            
ダラス連銀総裁、講演                     
ミネアポリス連銀総裁、講演                  
インドネシア中銀政策金利                   

18日
日本消費者物価指数(4月)                 ☆☆
ブレイナードFRB理事、講演                  
ダラス連銀総裁、講演                     
クリーブランド連銀総裁、講演                 

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2018年5月14日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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