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外為マーケットコラム

リスク回避で円高が進行


 5月21日からの週は、円高が進む週となった。米中通商問題や米朝関係、イタリアの新政権問題などが円買いを誘った。
 米中通商問題に関しては、中国側が米国の自動車輸入関税の引き下げを発表したものの、米国が自動車関税の引き上げ方針を示すなど、溝が印象的に。一時解決が見込まれていたZTEへの制裁問題も、週末まで合意が長引くなど、米中の対立が警戒感を誘い、ドル安円高につながった。
 6月12日に予定されていた米朝首脳会談について、事前協議の難航などからトランプ大統領は24日、中止を表明。こちらもリスク警戒のドル売り円買いにつながった。週末にかけては再開の動きが報じられたが、不透明感が強く、先週の取引時間帯の間では反応は限定的に。
 イタリアの新政権についての問題もリスク警戒を誘った。
 連立で合意した五つ星と同盟は新首相候補としてコンテ・フィレンツェ大教授を指名し、組閣に入った。しかし、大統領が難色を示し、任命まで遅れが出たほか、首相候補が反ユーロ姿勢を示すエコノミストを財務相に推薦したことに反対を表明するなど、混乱が生じ、ユーロ売りドル買いの動きに。結局週末に大統領は財務相人事に反対を正式に表明。コンテ氏が組閣に失敗したことで、再選挙への動きが強まった。
 原油安の動きも広がった。ロシアのエネルギー省が協調減産を徐々に緩める時期にきていると、減産縮小を示唆。同国とサウジとの減産縮小協議の報道なども原油安を誘った。そうした中で、米週間原油在庫統計は予想外に在庫増を記録。週末に報じられたベイカーヒューズによる石油掘削設備稼働数の大幅増も重石となり、NY原油は週を通じて大きく下げた。
 原油安が資源国通貨に重石となったほか、石油関連株安から全般的な株安を誘う格好となり、リスク回避の円買いにつながる動きも。

【イタリアは再選挙へ】
 連立で合意した「五つ星運動」と「同盟(かつての北部同盟、総選挙を前に党名変更)」は、フィレンツェ大教授のコンテ氏を首相候補として指名した。政治的なキャリアのない同氏の指導力に警戒感が生じたうえに、反ユーロ的な姿勢が警戒され、市場はユーロ売りで反応。さらにコンテ氏が財務相候補に推したサボナ元産業相について、反ユーロ的な姿勢からマッタレラ大統領が任命を拒否。イタリアの大統領が任命を拒否することは極めて異例となるが、任命権を有している以上、組閣はできず、コンテ首相候補は組閣を断念する結果となった。これにより秋にも再選挙の可能性が強まっている。

【トルコリラはフラッシュクラッシュから緊急利上げへ】
 23日の東京朝、トルコリラはいわゆるフラッシュクラッシュといわれる急落を見せた。ドルリラは4.67近辺から一気に4.82近辺へ。少し戻したものの、その後もリラ安が続き、ロンドン市場でさらにリラ売りが進むなど、急落の動きとなった。
 この動きを受けてトルコ中銀は23日に緊急会合を行い、事実上の上限金利である後期流動性貸し出し金利を一気に3.0%引き上げ、16.5%とする対応を発表。これによりリラの買い戻しが一時見られたが、その後もリラ売りの場面が見られるなど、不安定な展開に。

【主要経済指標・イベントレビュー】
21日
日本貿易収支(4月) 6,260億円
アトランタ連銀総裁 年内あと2回の利上げが好ましい
フィラデルフィア連銀総裁 インフレ加速なら今年あと3回の利上げ支持

22日
黒田日銀総裁 2%達成前に出口を出ることない
若田部副総裁 現状の政策で2%目標を達成できるとの心証
トランプ米大統領 米朝首脳会談が実現しない可能性はかなりある

23日
英消費者物価指数(4月) 前年比+2.4%
米新築住宅販売件数(4月) 66.2万件
米FOMC議事録 緩やかなインフレのオーバーシュートは有益な可能性

24日
米中古住宅販売件数(4月) 546万件
アトランタ連銀総裁 米朝会談の中止は不透明感をさらに高める
フィラデルフィア連銀総裁 年内3回の利上げというベースラインからさほど離れてはいない

25日
独Ifo景況感指数(5月) 102.2
米耐久財受注(4月) 前月比-1.7%
ダラス連銀総裁 今年3回利上げが基本シナリオ
パウエルFRB議長 中央銀行はチャレンジする場面

【5月28日からの週の注目ポイント】
28日
米国、英国市場は休場                      

29日
日本雇用統計(4月)                      
セントルイス連銀総裁、講演                   

30日
黒田日銀総裁、あいさつ                     
米GDP改定値(第1四半期)                  ☆☆
米ADP雇用者数(5月)                    ☆☆
米地区連銀経済報告(ベージュブック)             ☆☆
OECD経済見通し                        

31日
中国製造業PMI(5月)                     
ユーロ圏失業率(4月)                     
米個人所得支出(4月)                     
米中古住宅販売制約指数(4月)                 
ブレイナードFRB理事、講演                   
アトランタ連銀総裁、講演                    
セントルイス連銀総裁、講演                   
コンスタンシオECB副総裁、任期満了               
G7財務相・中銀総裁会議(6月2日まで)           ☆☆☆

1日
米雇用統計(4月)                     ☆☆☆
米ISM製造業景況指数(5月)                ☆☆☆
マレーシア、消費税廃止                     
*重要度を3段階で表示



2018年5月28日

みんかぶ 山岡 和雅

担当
外国為替情報
経歴
1992年から、10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画後、事業譲渡により2016年3月にみんかぶグループ入り。
レベルの高い情報を易しく丁寧に提供するだけでなく、専門家の目による分析などを加え、実際の取引に役立つ国際金融情報の提供に努めています。
主な著書
はじめての人のfx基礎知識&儲けのルール(すばる舎)
夜17分で、毎日1万円儲けるFX(アスカビジネス)

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